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月下に咲く薔薇
月下に咲く薔薇 24.
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リエティスの存在を、かろうじて、維持しているのは、「揺れる天秤」の力、なのです』
『要するに、出したくないんだな』
 端的な言葉に変換するアテナは、アイムに対しひどく辛辣だった。
「仕方ねぇ、今は中で大人しくしとくさ」
 分離は望ましくないのか。クロウも腹を括り、残った案を皆に推す事にする。
 脳裏にあるのは、アイムが扉を開閉しているという1つの事実だ。
「アイム。全員でバトルキャンプ上空に転移ツアーがしたい。できるか?」
『それって結構リスキーだったりして』桂が苦笑いをする。『ここはアイム主導の世界だと思うんだ。そこを出た途端、パワーバランスが変わって一気に食われる可能性もある』
『ええ。ですから全員、私の指示に従うのです』突然、先程までよりは張りのある声で、アイムが仕切り始めた。『まず、ロラン・セアック。あなたの∀ガンダムで、植物塊に攻撃を仕掛けなさい。武器は問いません。オーガスとナイキック、デュナメスの3機は、必ずその援護として、同じ傷口を狙うのです』


              − 25.に続く −

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