第4話 あしらわれる武神
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ったが、一声かけてから帰ろうとこの寮のリビングに続くだろう廊下を行き、ドアを開けると4人とも偶然に揃っていた。
その内の1人である百代は寝そべっていたが、士郎が来たと理解した瞬間に開口一番の一言。
「ミルクチョコケーキは!?」
「勿論、麗子さんに渡したが?」
「む〜」
予想通り過ぎるオチに、ふて腐れる様にまた寝そべる。
しかし士郎はそんな百代に応対せずに、3人に帰る挨拶をする。
「それじゃあ3人とも、俺は帰るよ」
「もう、帰るんすか?」
「いや、長居する理由も無いしな」
「いや、あるぞ」
そこに、ふて腐れる事に戻った百代が起き上がる。
「無い。俺は帰る」
何か嫌な気がした士郎は、踵を返して玄関に向かおうとするが、一瞬で士郎の進行方向である目の前に回り込んできた。
「私の相手をしろ」
「テストまでまだ時間あるぞ?それとも真面目の予習復習する気になったか?」
回り込まれた事に驚きもせずに対応する士郎は、百代の言っている意味を理解出来てたが誤魔化す。
そんな士郎の対応に、ミルクチョコケーキを食べれなかった事に加えて、朝の登校時にキャップにお灸をすえたので加減した程度の人を殴る行為だけでは欲求不満だったようで、不機嫌そうに言う。
「はぐらかすな!私と戦え!」
「モモ先輩、何を・・・」
「理由が無い以前に必要性を感じないって事で、また明日な」
「・・・・・・・・・・・・」
百代の戦意もあっさり躱して横を通り過ぎる。
「フン!」
「っと」
しかし士郎が百代の後ろに回った所で、不意打ち気味に正拳突きをかます。
けれども士郎はそれを読んでいたので、最低限の動作で難なく躱す。
だがこれはあくまでも、壁を突破した者たちのみの世界と理論であり、周りの3人からすればあまりに早すぎて、百代がいつの間にかに振り向いて正拳突きをしていた事と、士郎もその不意打ちの正拳突きをいつ躱したのかも解らないまま既に結果としてそうなっていた。
「え?何だ?」
「モモ先輩が衛宮先輩を殴りかかってる?」
「私でも見えなかった・・・」
矢張りと言うか、現状に付いて行けずに困惑している外野の3人。
そして――――。
「血の気が多いな、川神」
「前々から疑ってたが、やっぱり強いじゃないか。衛宮!」
士郎は依然として表情を変えないが、百代は待ちに待った得物を見つけた捕食者の様に獰猛な笑みを浮かべている。
「さぁ、続きを――――」
「したいのなら、今すぐ今日まで肩代わりしていた金額全て返してもらおうか?」
「はぁあああ!!?」
士郎のカウンターに、百代は戦意を保ったまま驚愕する。
「
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