第4話 あしらわれる武神
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・・・・・・・・アイツ?』
この世界に送られる直前に、凛から「自分を好きになってあげなさい」と言われた。
自分を好きになると言うのはつまり、その自覚している部分も含まれていると言う事だ。
士郎は何かを感じっ取った訳でなないが、大空を揺蕩う雲を見ながら感傷に浸っていった。
−Interlude−
3−Sは午後の授業中で、内容は日本史。
その担当である綾小路麻呂は、気乗りしない声音で平安時代以外の時代の授業をしていた。
彼、綾小路麻呂は、政治界に強いコネクションを持つ日本三大名家の一つである綾小路家の者だ。
そんな教諭は平安時代の信者だったのと、川神学園の自由な校風に綾小路家の強みを利用して、テストなどでは他の時代の範囲を出すのに対して授業では平安時代しかやらなかったのである。
士郎が入学するまでは。
士郎が入学してから直にそれを疑問に持ち、学園長に直訴して日本史の授業でもちゃんと他の時代をやらせるように求めた。
卒業後などその専門分野に行かなければ、歴史なんて学ぶ必要があるのかと言う生徒達も居るようだが今の時代、何時何時にその知識が役立つか判らないし、テストで範囲が提示されているのならその時代もちゃんと生徒達に受けさせるべきだと言うのが士郎の主張だった。
そう言われては、敢えて黙認してきた学園長も重い腰を上げざる負えなくて綾小路麻呂へ言うと、矢張り抵抗して来て士郎に説教しに行った。
綾小路家の力をチラつかせてまでしたのだが、士郎は藤村組とは別にある理由――――合法ではあるが周りにあまり知られたない仕事により、国内外問わずに強いコネクションによる力で対応してそれを打ち負かした。
この事にまだ諦めきれない執念と、逆恨みに近い感情で報復しようとするが、士郎にこれを見破られてしまい綾小路家現当主の麻呂の父親である大麻呂さんに密告されてしまう。
これにより、大麻呂から性根を叩き直させようと山籠もりさせてから数ヶ月後に復帰して今に至る。
そんな経緯もあったが以前よりはだいぶマシな授業をしているが、平安時代の信者と言う彼の本質はそう感暗に抜け切る訳では無い。
さらに言えば、心の何処かで士郎にまた報復したいとも考えているが、読心でもされているのか、時々睨まれては怯える生活をしている。
如何やらこの2人の因縁は、まだまだ続きそうだ。
−Interlude−
士郎は今日、藤村組を通してからのある知人からの頼みにより、部活を休んで下校した。
そこで川神院の仲見世通りを通った所で、柄の入った赤いバンダナを頭に巻いた男子学生、風間翔一が吹っ飛んできた。それを士郎がキャッチする。
「おっと」
「うわっとと!?あ、有り難うございます・・・って、衛宮先
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