5.出発
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れからデスカ?」
「海の上でティータイムなんて洒落てるじゃん? 金剛さんが入れた紅茶も美味しいけど、この紅茶はちょっと特別製だよ?」
鈴谷がそう言い終わる頃、霧島が水筒から紅茶をカップに注ぎ、私に渡してくれた。紅茶の素晴らしい香りが私の鼻腔をくすぐり、潮風と相まってなんだか心地よい気分になり、体中がリラックスしていくのを感じた。
一口だけ口につけてみた。なるほど。これはいくつかの茶葉がブレンドされている。
「んん〜…これは中々美味しいデスネ〜…あれ?」
思い当たる節があって、私はつい霧島の顔を見た。淹れる人の好みによってまったく配合が異なるはずの茶葉のブレンドと紅茶の濃さだが、私はこのブレンドを知っている。この濃さと味には心当たりがある。霧島は、優しい微笑みで私に教えてくれた。
「お姉様。この紅茶を淹れてくれたのは、五月雨ちゃんです」
「やっぱり…五月雨なんデスネ」
「お菓子もありますよ。五月雨ちゃんお手製のショートブレッドです」
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