account 3 チート野郎
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て、それと同時に、恐らく全員のものだろう。全員のケータイが一斉に鳴り響いた。
圭もケータイを確認する。……その着信は妹の琴美からだった。
『お、おにいちゃん……』
「あ、あれ?? あ、こ、琴美?? どうしたの? っというか、琴美は何処にいるの? さっきまで一緒に……」
困惑する頭だが、必死に言葉を紡ぎながら、話をするのだが。
『そ、そのマーブルが言ってるの、ほんと、だよ……だ、だって、だって……』
琴美は震える様な声で、有り得ない言葉を繋げた。
『だって、おにいちゃん。うちに。……私の傍にいるんだよ。おにいちゃん、倒れてる……倒れて、動かないの。……そ、それで……』
自分自身が、琴美の傍で倒れているらしい。先程、一緒にご飯を作って、そして 食べて……、リアルアカウントについての説明をしてもらって……。つまり 家から出ていない。
――なら、今の自分は一体何なんだ?
ここまで、考えつくのに時間がかからなかったのは、奇跡としか言いようがない。2つに身体が分かれたなどと、誰が認める事が出来るのだろうか。……いや、圭とて、認めた訳ではない。ただただ、客観的な視点で見ていたからこそ、だった。
そして、震える琴美の声はまだ続いた。
『お、おにいちゃんたちがいるその場所、テレビで、生中継されてるのっ……!』
「……はぁ!?」
テレビカメラなど1台も無い。だが、異常な空間だと言う事はもう認識する事が出来た。
その直後に、あのマーブルが高らかに笑い声を上げていた。
「ふふふふふ! そう! ネットとテレビ全国ネットでNOW ON AIR! 一気に皆さん有名人ですね〜〜〜♪」
まるで、人を小馬鹿にしたかの様なこの物言いに、不快感が沸き起こるものだが、今は状況が状況だったから、誰ひとりとして、マーブルに対して罵声を浴びせるものはいなかった。
この異常空間の至る所に、ニュースで流されている場面を映し出しているのだから。
「さーてさて、よ〜やく、信じてくれた所で、第一問、発生です!! これ、な〜〜〜んだっ?」
そう言うと同時に今度現れたのは、無数の人達。映された映像……、リアルタイムの中継カメラだ。まるで、其々にカメラマンがついているかの様に、多彩な手法で映し出されている。
皆がざわめく中、その中で1人が声を上げた。
「ああっ! こ、これ、オレの……《フォロアー》……、オレのフォロアー達だ!」
無数に映し出された人たちの下側に、発言をした彼のプロフィールが映し出されていた。
マーブルは、盛大に指をさした。
「ビンゴ〜〜〜〜! このリアアカのプロフ画面通り、アナタの237人のフ
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