第16話黒龍の後継の剣
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りタメ口て」
「ああ、ミラにタメ口でいいよ、ってメッセージもらったから」
「あいつ何やってんだ」
さっき友達のミラからもらったメッセージ、お兄ちゃんってこいつのことだったんだ。タメ口でいいよって送られてきたことを言うと呆れていた。当然と言えば当然かな。
「ミラの《妖刀竜燐》、あんたが強化したんだってな」
「ええ、そうよ。初期性能でも当時はすごい方だったわ」
ミラが作った刀《妖刀竜燐》、当時の刀の中ではかなりすごい方だったわね。それも本職のあたしが目を見張るくらい。
「ミラから聞いたよ、・・・リトルギカントのみんなも世話になってたんだってな。良いやつらだったろ?」
「・・・うん、そうね」
ミラがいたギルド《リトルギカント》。あそこはミラのお兄ちゃんの現実のクラスメイトだと聞いてた。つまり、この少年の友達。その友達が死んだと聞いてあたしもお店閉めて泣きじゃくったくらい悲しかった。ーーーけど、彼はその比じゃないくらい悲しかったと思う。
「あ、ああ、そうだ、武器の修復・・・って言っても良いのか?とにかくコレを見て欲しいんだ」
「あ、うん!だいたいミラから聞いてるわ!武器がおかしいんでしよ?」
だんだんお葬式みたいになってきた空気に耐えられなくなってきたから用件に入る。「お兄ちゃんの武器が壊れたはずなのに消えないから少し見てやってあげて」とメッセージを送られた。その武器を見た瞬間ーーー硬直した。それは仕方ないと思う。だって、こんなに盛大に真っ二つに割れてるんだから。
「コレ・・・どうなってんの?見たことないわよこんなの」
「だよな?オレも初めてだよこんなことになったの」
本人も初めてのことらしい。そもそもSAOの武器は壊れたらポリゴンになって消えるもの。前にウチの店に来た黒ずくめの剣士が折ったあたしの最高傑作みたいに(怒)。そういえばあの剣の代金もらってない、なんてことは今は良い、問題はこの剣が何で消えなかったのかということ。
「ちょっと鑑定してもいい?」
「いいけど・・・見た目完全に折れてるけど大丈夫か?」
大丈夫かどうかは解らないけどダメ元でやってみる。結果は・・・出た。
「《ドラゴンスレイヤー》・・・プレイヤーメイドか。《ライリュウ》?その人がこの剣を・・・。もしかして折れても消えないようになってるとか?」
「いや、ソレ作ったの、オレ」
「え!?」
この剣作ったのこいつ!?ーーーん?確かミラって現実のお兄ちゃんとコンビ組んで攻略組の活動してるのよね?確かにライリュウって名前だったけどーーーあれ?そういえばこいつの格好。赤い忍者装束、鱗模様の籠手、そして今鑑定したこの黒い竜の頭部を模した両手剣。もしかしてーーー
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