反撃の狼煙
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と。すべては俺とお前を繋ぎ合わせるためのものだったんだよ」
言われてみると俺とレオンは接点がかなり多い気がする。
大魔闘演舞1日目の入場式の前に俺が道に迷わなければレオンと出会うこともなかった。だけど、それではまだ足りない。これだけだと俺とレオンは偶然会って年齢が近いから話せるようになっただけの“知り合い”とほとんど変わりはないだろう。
むしろ重要なのはこっちかもしれない。俺の恋人のウェンディとレオンの幼馴染みのシェリア。彼女たちが3日目のバトルパートで戦ったことだ。ウェンディとシェリアは2人とも天空の滅する魔法系の魔法を操る。おまけに2人はギルドの中でも年少組。そういう共通点があったこともあり彼女たちは友達になった。おかげで俺もレオンとそういうような・・・互いの力をぶつけ合えるような戦いをして、2人のような関係になりたいと思った。
「今がその時だよな」
レオンに聞こえないくらいの小さな声で俺はそう言う。ずっと待ち望んでいたし、もしかしたらいつかこうなるかもと俺は思っていた。その時が今来たのだ。そう考えると、さっきまで混乱した頭の中が次第に落ち着いてくる。
「やろうよ、シリル。シェリアたちのような互いの限界を引き出し合うような戦いを!!」
「うん」
俺は彼の意見に賛同するためにうなずくと、頭に付けているヘアバンドに手をかける。
「どうしたの?」
レオンは俺が何をしているのかわからずに訝しげにこちらを見ている。俺はそれにはっきりとは答えずに、ウェンディからもらったこのヘアバンドを頭から外し、ズボンのポケットへとしまう。
「その傷・・・」
レオンの目が大きく開かれる。恐らく、ドムス・フラウの会場からこの映像を見ている人も同じような反応をしているんだろう。チャパティさんとか変なテンションになっていそうで正直ヤジマさんたちが大変なことになってるような気もする。まぁ俺にはそんなの関係ないけどね。
「驚いた?これが俺がヘアバンドをしてる理由なんだ」
「どうしたの?その傷」
俺の額には弾痕のような小さく丸い傷がある。もうとっくに塞がっているが、この傷痕だけはまだ消えることなく残っている。本当に消えてくれるのかさえ謎だけど、確実にここにはその傷がついている。
「7年前・・・天狼島で悪魔の心臓と戦った時にやられたんだ。あの時はマジで死んだかと思ったけど」
「へぇ〜」
カミューニさんと交戦した時に頭を撃ち抜かれて出来てしまった傷。ただあの時はあの人も結構ギリギリの状態だったし、俺もウェンディを傷つけられて冷静さを欠いてたからしょうがないと思う。ただ、もしカミューニさんがこれを見てたらいたたまれない気持ちになってるのかも知れないけど。
「でも、なんでそ
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