暁 〜小説投稿サイト〜
人ならざる人の見方

前書き
どうにも夏というものが好きになれない、世間は高校野球だ、インターハイだと日本特有の「熱い夏」真っ盛りで
おまけにお祭りだの花火だの人混みに溢れる景色が日常となっている。というのも僕があ
まり大勢の人と関わるのが苦手であったり、少々ひねくれ気味の青年など理由は様々だ。
何故この蒸し暑い日々の中好んで外に歩くのか、僕にとっては永遠の疑問であり、もういっそのこと卒業論文のテーマにしてやろうかと考えている。いや、それを発表すると学校中のリア充達から大顰蹙をくらうだろう
僕だってそこらへんは空気を読む
そう、典型的に臆病な、その辺にいる一般的な青年とあまり変わらないのだ。いや、そうでありたいのだ。そうやって20数年生きてきたんだから、これは変えようが無いし、変えたくもない
僕にとって会話は心の中でも充分行える。とは言っても人では無いのだが.....

夜、花火の音が聞こえる中で、大勢の人とすれ違う
きっと近くで夏祭りでもあったのだろう
それをかき分けて歩いていると、人混みに紛れてあるものがチラリと見えた。
電柱の片隅、置かれた一輪の花と小さな花瓶
ああ...昔ここで事故でもあったのだろうか?

ということは....いるのか?成仏とかいう概念を全く知らないので、いるかどうかの確証は無い、無いのだが、何となくいるというのは分かる。

前書き


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