第六話 アンリエッタ誕生
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ると疲れが取れ易くなるそうだよ」
「それはよい事を聞きました、今度私もやってみますかな」
「別にいいけど、あんまり激しいと逆効果だから、気をつけてね」
「なるほど気をつけましょう」
そうやって和気あいあいと雑談していると『そろそろ時間です』と言ってミランは帰っていった。
・・・風呂に入ろうか。
疲労と汗まみれの身体を引きずる様に、室内練習場を出て風呂場へ向かった。
・・・・・・
動きやすい服のままで風呂場へ向かう途中。
さすが王宮というべきか、廊下には照明の魔法のランプが所狭しと置かれていてまるで昼の様だ。
経費節約とランプの数を減らしても問題なさそうだが。
・・・それよりも今は風呂だ。剣の修行をする様になって分かったんだけど、実は汗っかきな体質でトレーニング後に風呂に入るか水魔法で汗を洗い流す日課になってきた。
それにトレーニング後にひとっ風呂浴びてビール・・・は無理だから牛乳を一杯ってのが、ここ最近の楽しみだ。
「〜♪」
む、知らず知らずのうちに鼻歌を歌ってたらしい。
そのまま鼻歌を歌いながら廊下を歩いていると何やら騒がしくなり、女官やらメイドが小走りから明らかに走ってる者がいた。
「何事だろ? どこぞの貴族が階段から落ちたのかな?」
などと、ほざきながらその光景を眺めていると、お付の執事のセバスチャンがオレを見るなり走りよってきた。
「探しましたぞ殿下」
「やぁ、セバスチャン何かあったのかい?」
まず目に付く白髪頭に立派なヒゲ、痩せ型ノッポの初老の男・・・まさに執事!
「国王陛下より取り急ぎ王妃殿下の下へお越し下さるよう仰せでございます」
「母上の所へ? うん、分かったよ」
「ウィ、殿下」
いよいよ子供が産まれるようだ。
風呂はあきらめて母さんのところへ向かった・・・
母さんはここ数日、いつでも出産に対応できるように別室で寝泊りしている。
別室前に着くと多くの貴族やら女官やらが居て、父さんが玉座のような豪華な椅子にどっしり座っていた・・・ここは廊下だろ。
「父上、母上の容態はどうでしょう?」
「おお、マクシミリアンか、もう間もなく産まれるそうだ」
そうして隣にある子供サイズの玉座モドキに触れ『ここに座りなさい』と着席を促した。
「・・・はい父上」
とりあえず玉座モドキに座って辺りの様子を伺うと、緊張した空気が別室前に漂っていた。
・・・・・・
待つこと三十分、進展が無いようなので体操服?から代えの服に着替えておく。
すると別室内がにわかに慌しくなった!
『おお!?』
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