暁 〜小説投稿サイト〜
Deathberry and Deathgame
Chapter 3. 『世界を変えた人』
Episode 15. Take care of Black Cat
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るなんざ、涅マユリが人権尊重するくらい有り得ねえと思ってたのに。
 驚く俺とは対照的に、ディアベルは怪訝そうな顔をしていた。

「おや? キリト君に聞いたところでは一護君とリーナ君も知っているはず、とのことだったが。どこかのフィールドで会ったような口振りだったよ」
「どっかで会った……? 覚えてねーな」
「んぐんぐ……一週間前、素材回収に行った迷宮区で会ったでしょ。その時、彼のHPバーにギルド所属のマークが付いてた。そんな最近のことも忘れたの? この8ビット脳みそ男」
「うるせーな、つかなんだよ8ビットって」
「アルファベット、もしくは数字一文字のビット数。1バイトと同義」
「……よくわかんねーけど、とりあえずスゲーバカにしてんのはわかった」

 バッと見1ホール分のケーキをさっくり完食した底なし胃袋女を俺は睨み付けたが、当の本人はドコ吹く風とでも言わんばかりの表情で紅茶をすすっている。

「ま、まあその話は置いといて、引率の話に戻ってもいいかな。
 実は、引率の第一回は今日からでお願いしたい、と彼らから要望があってね。ホームはこの街にあるそうだから、メッセージを飛ばせばすぐに来てくれると思う。どうかな」
「……まあ、いいんじゃねえの。どーせやるなら、早い方がいいだろ」
「同じく」
「そうか、ありがとう。なら早速、呼んでみようか……」

 承諾を受けたディアベルがメッセージを飛ばしたその七分後、俺たちの座るテラス席の前に五人のプレイヤーが立っていた。
 特に目立った特徴はない。男四人、女一人の構成で、武器は装備してない。男四人のうち、三人は軽鎧、一人はマントを羽織った――多分「シーフ型」ってヤツだ――軽装、女の方はよくわかんねえ。防具すらないから、機動特化か? いやタイトスカートみたいなもん穿いてるし、それはねえか。スカート穿いてバンバン動くのはあのスケベ女だけで十分だ。あとコイツだけ、明らかに俺の面見てビビりまくってる……いや、もう慣れたけどよ。

 緋色の上下に軽鎧を重ねた男が一歩前に進み出て、軽く一礼してきた。

「えっと、初めまして。ギルド『月夜の黒猫団』リーダーのケイタです。僕たちの引率を引き受けて下さってありがとうございます、短い期間ですが、よろしくお願いします」
「一護だ。こっちは大食いのリーナ。俺らは別にプロでもなんでもねえから、そんなに畏まんなくていいぜ。敬語もいらねえし」

 ニガテなんだ、敬語(そーゆーの)、と付け加えると、ケイタは丸顔を少し困ったようにひそめたが、すぐに人の良さそうな笑顔を浮かべて頷いた。

「……わかった。じゃあ、改めて。よろしくお願いするよ、一護、リーナ」
「私には様を付けて」
「え!?」
「気にすんな、戯れ言だ」

 初対面のヤツに十中八九ブッ込
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