Chapter 3. 『世界を変えた人』
Episode 15. Take care of Black Cat
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ナさんを掛けて俺と勝負だ!」とか、絡んでんだか何だかよくわかんねえ台詞と共に決闘を申し込まれた。十秒で斬殺したけどな、リーナが。
俺が決闘を受ける受けないを決める前に、食事前で機嫌の悪いリーナに襟首をガッチリ掴まれて広場に強制連行。衆人環視の中ダメージを受けない圏内戦闘でボッコボコに叩きのめされ、挙句の果てに「私より弱い男が調子に乗るな」とバッサリ切られたヤツの表情は、ちょっとその辺じゃお目にかかれねえくらいの絶望の色に染まってた。自分をレベル32のベテランとかほざいてやがったが、それじゃこの前ケンカ売ってきて俺の《矢筈》でアッサリのされたマッチョのオッサン(レベル33)とどっこいだ。そもそもレベル差がデカすぎる。
25・27層で散々暴れたおかげで、今のレベルは俺もリーナも46と相当高くなっていたが、そのせいで迷宮区に出現するモンスターやフロアボスが全般的に弱っちい(25層のボスは除くが)20番台の層は、俺たちにとってはちょっと物足りない。27層の呆れるほどに多種多様なトラップの山が懐かしくなっちまう。
「はっ、はぁっ、この、ツルハシ野郎! 斬っても斬っても、湧きやがるとか、どーなってんだ!! もう四十体は倒してんだぞ!?」
「それより、あの、多関節マネキン軍団を、なんとか、してっ!! 両足もいでも、向かってくるとか、ほんとムリ!!」
戦士モンスターと人形モンスターの最悪コンビがわんさと湧いてくるアラームトラップ・結晶無効化エリアのオマケ付き、とか、
「なんだこの鳥オバケ、スゲー弱そうだな。さっさと斬って……おい、リーナ?」
「……ソードスキルが、発動しない」
「……え?」
スキルありきの戦闘スタイルを取るリーナに消えないトラウマを植え付けたソードスキル無効化エリア、とか、
「――――。――? ――!?」
「――!? ――、――――――!!」
何の前触れもなくいきなり声が出なくなる沈黙エリア、とか。
他にもモンスターハウスに麻痺・毒・混乱なんかの状態異常、落とし穴もあった。他にもまだあったような気もするが、多すぎて覚えてない。多分、当たったトラップの延べ数は三十を超えていた。けど、今の層にはトラップの一つどころか斬る相手すらいない。28層が解放されたのはつい一昨日だが、俺たちにはもう宿に引きこもるかテキトーに街をうろつくか、腕が鈍らないように組手するかの三択しかなくなっていた。三つ目の組手で一日六時間は潰せたとしても時間は腐る程に有り余り、結果、四月上旬の今、俺たちはSAO始まって以来一番ヒマを持て余していた。
◆
ディアベルの所属する、『技能・戦術・戦略アカデミー』、通称SSTAは
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