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機動戦士ガンダムSEED 白き魔星
02 阻止で始まる改編
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力がメビウスより優れたメビウス・ゼロがクルーゼ機の足を止めるため前に出て包囲するようガンバレルを展開、死角を狙い打つよう配置されたガンバレルが火を吹くもクルーゼ機はまるで全身に目があるとでもいうのか悠々と避け機体を止めることなく周囲のガンバレルを気にもせず細長い本体を狙う。

 右手に装備したM950マシンガンより放たれた数十発の弾丸は回避する間もなく正確に吸い込まれるように当り撃ち抜かれる。
 隊長機が堕とされたことで生まれた残りのメビウス4機の僅かな動揺を的確に感じ取り≠サの隙を狙うため背部スラスターウイングに装着されている2つのコンテナが開く。

 ―― わざわざ隙を逃す理由など、まして戦場では有りはしないのだよ。

 コンテナから射出された小型の円盤。
 3つの鋭利状の羽が展開しプロペラのようになって、まるで手裏剣のように回転し2つはメビウス目掛け飛翔するそれ。

 「()け、サイコ・リッパー!」

 正体はニュータイプ用兵装としてサイコミュ兵器に改装されたスラッシュ・リッパーだ。
 本来はT-LINKシステムを通して念動力で操り遠隔操作するT-LINKリッパーが元の形なのだが、アルティスがクルーゼの能力に宛がうためサイコミュ兵器へと変更した。

 ラウ・ル・クルーゼの能力は血族か同じ空間把握能力を持った者どうしの間だけで互いを感じられるというものであり、そのことから考えるとニュータイプよりも物理的距離を関係なく感覚共有と意志疎通がカテゴリーFに近い。
 しかしカテゴリーFよりもニュータイプ染みた勘の良さと空間把握能力を持っていることからニュータイプとカテゴリーF、どっち付かずの曖昧な存在だとアルティスは推察した。

 クルーゼの能力を明確にニュータイプへと近づけさせ覚醒させる、彼の機体に備え付けたサイコフレームにサイコミュシステムはそのためだ。
 アルティスの狙いは見事にはまりラウ・ル・クルーゼはニュータイプへと覚醒を始めている。
 サイコ・リッパーを見事に操ってみせ、4機のメビウスを切り裂き撃墜したことがその証拠だろう。 
 
 「――ふむ。この機体ごしに相手を感じる感覚が彼の言ってたいたものか……ならば完璧な物へとつかんでみせよう。幸い訓練にはちょうどいい場だ、私の糧になってもらおうか連合兵の諸君」

 開花し確実に自身の物になりつつある己れの能力を完璧にするため新たな獲物を目指しゲシュペンストを向かわせる。
 正直、彼にとって連合軍は撃破する敵ではなく実験と経験値獲得の為の獲物へと成り果てていた。

 他の場へ視点を移しても似たような状態だ。

 ゲシュペンスト単体でもそうだが、ジンと連携することによってさらに酷い有り様へとなってしまっている。
 ジン相手になんとかやっていた
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