『仲間』
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どのくらいの時間、抱き締められてたんかな。
いきなり過ぎて衝撃だった。
不思議と『助かった』と思ってしまうくらい、人間の体温を直に感じた。
零の気持ちを知ってか知らずか、茉莉花先輩の強い視線が零の目の奥を覗く。
『今からアンタは仲間や!この茉莉花様がアンタを助けたるっ!!』
整った綺麗な顔が歪むほど無邪気に笑った。
他の人達も頷いてた。
此の人達も、こうして茉莉花先輩に救われたらしい。
零は、信じれんかった。
他人どころか家の中の人間すら信じれんのに。
いきなり仲間とか、何企んでるんやろって思った。
疑いの目をモロしてたんやろう。
茉莉花先輩に爆笑された。
『あははははは!!ちょっとーっ!この疑いの目。アンタん時と同じやしっ!なぁ愛花っ!!』
『えーっ、そりゃ疑うって。嬉しいのも確かにあるけどいきなりやもんなぁ!!』
茉莉花先輩は愛花ってゆう人と暫くの間、話し込んでた。
その光景をキョトンとしたまま眺めてる零。
そのうち周りの皆が笑い出す。
高校生と社会人。
普通そんな人達が、こないだまで小学生だった零を構う筈無いやん。
茉莉花先輩が来る。
愛花って人は皆の元に戻る。
茉莉花先輩が聞いてくる。
『家、キライなんやろ?殺したいくらい?親?兄姉?逃げ出すの簡単?』
答えようとしたら愛花サンが遮った。
『ちょっと茉莉花、焦り過ぎ!
(零に向かって)ごめんなぁビックリさして!茉莉花はアンタを救いたくて仲間にしたくて、本気って解ってくれる?』
戸惑いは在るけど温かさは凄く伝わってる。
茉莉花先輩に賭けたい...。
『助けて欲しいです...お願いします...』
妙に『照れ』を体感した。
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