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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第49話 砂漠緑化!? そして置いて行かれる私
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この度は精霊達の依頼により、この地の狂った精霊のバランスを調整する為に“ドリュアス家の代表”としてこの地に訪れた」

 エルフ達は一様に“信じられない”と言う表情をしています。まあ、それも仕方が無いでしょう。その時首筋に、チクッと何かが刺さるような痛みが走りました。

「(重なりし者よ。ずいぶんと意地悪な事を考えているな。仕方ないから乗ってやろう)」

 ……やっぱり怒っていました。精霊達の純粋な怒りが伝わって来ます。と言うか、先程の不意打ちも含めて相当ご立腹の様ですね。

(ありがとうござます。それより先程は何で助けてくれなかったのですか?)

「(重なりし者の母親に頼まれたからだ。“絶対に無事に帰してくれ……ただしギリギリまで助けるな”とな)」

(母上ーーーー!!)

「(そう言うな。経験を積ませたいという親心だろう。それにその身を賭して我に直談判して来たのだ。多少歪んではいるが、良い母親ではないか)」

 そう言われたら反論出来ません。しかし精霊に“歪んでる”と言われる母上って……。姉上(コドモ)を無くした境遇と周りの環境から、子供を鍛える事が愛情だと思ってる節があります。加えてSっ気全開のあの性格では、とても否定出来ません。

 ……それよりも続きです。

「貴方達に問いたい。貴方達は賊か否か?」

 こう言われれば、あちらの答えは決まっています。

「答えは否だ。我々はネフテスに所属する砂漠警備隊の者だ」

「では、ネフテスの者が精霊に攻撃したと言う事だな? それはネフテス……ひいてはエルフ達は精霊と敵対すると言う事で間違いないな」

「!? そ それは!!」

 焦っていますね。当たり前です。更に追い詰めてやろうと思ったら、木の精霊が先に言葉を発しました。

「お前達エルフの意思は良く分かった。ならば我等も相応の対応をする」

 木の精霊が言い終えると同時に、何か力の様な物が周囲に広がります。

「な なにを……」

 思わずそう口にするエルフ達に、木の精霊が淡々と答えます。

「お前達“エルフの意思”を周囲の小さき精霊達に伝えただけだ」

 それが何を意味するか気付いたエルフ達が、顔を真っ青にしてしまったのも仕方が無いでしょう。私もまさかここまでするとは思いませんでした。現にエルフ達が「精霊が応えてくれない」とか「バカな……」とか喚いています。それよりも……

(“エルフの意思”って事は、精霊魔法が使えなくなったのは……)

「(この地に住まうエルフ全てだな)」

(……やっぱり。やり過ぎでは無いですか?)

 しかし私の問いに、答えは帰って来ませんでした。ひょっとして自覚はあったのでしょうか? ……それは置いておいて、一部のエルフ達が言い争
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