暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第49話 砂漠緑化!? そして置いて行かれる私
[18/19]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

「これからテストを行い合格すれば解散です」

「……て すと」

 ルクシャナの呟きに、私は笑顔で頷きます。

「合格すれば休んで良いですよ。ただし不合格だった場合は、……2日目突入です」

 そう言ってから「一夜漬け成らぬ二夜漬けですね」と付け加えると、ビターシャルとルクシャナは声にならない悲鳴を上げました。

「問題は100問。全問正解で合格です」

 ……テスト結果は、ビターシャルが合格でルクシャナは2問ほど間違えてしまいました。ルクシャナは延長決定です。途中でアリィーとか言う男がルクシャナを助ける為に乱入して来ましたが、精霊に鎮圧してもらい一緒に勉強会に参加してもらいました。勉強会の邪魔をされイラッとした私は「連帯責任として2人同時に合格するまで続ける」と言うと、ルクシャナが虚ろな瞳で「婚約解消してやる」と繰り返し呟いていたのが怖かったです。何故かアリィーと言う男は泣いていました。

 ちなみにルクシャナとアリィーが解放されたのは、それから3日後の事でした♪






 ネフテスに来てから2年と少し経ちました。

 あれから私と精霊達で立てた計画を、ビターシャル、ルクシャナ、アリィーの3人に実働部隊を構成してもらい、作業に当たってもらいました。私の主な役目は、3人の相談役とドリュアス領とネフテスを往復し、砂漠緑化に必要な物資を仕入る事です。

 もう気分は行商人です。お小遣い稼ぎの為に、エルフに人気の高いフルーツ類(リンゴやブドウ・梨・桃に加え、温室で育てたバナナ・マンゴー・パイナップル・ライチ等)を扱っています。私は一体何をしているのでしょうか?

 しかし砂漠緑化の効果が目に見えて出て来ると、一部のエルフ達の対応が変わって来ました。一時期は蛮人の上に変人の烙印を押されていましたが、これでようやく人心地が付く事が出来ました。まあ、浜に打ち上げられたクラゲの死体を細かくし《錬金》で塩抜きして砂漠に撒いたり埋めたりしているのは、何も知らない人から見れば変人にしか見えませんが。

 こうなると、砂漠緑化を真剣に学びたいと言い出すエルフが出て来ます。……フルーツ類を見せびらかしながら、エルフ達に「砂漠緑化が上手く行けば、ネフテスでこれらのフルーツが大量に生産できるのに……」と言ったのが、原因で無いと思いたいです。

 そこ!! 食い物で釣ったとか言うな!! 正論で必死に呼びかけて来た以前の私がバカみたいだから。

 とりあえず現状では、砂漠緑化に関わる人員も増えました。この調子なら私がいなくても大丈夫でしょう。

 そんな考えを持つようになった頃、ドリュアス領に帰ると何故かとっても良い笑顔をしたディーネが待ち構えていました。ディーネの隣では、学園を卒業したカトレアが引きつった笑いを
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ