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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第49話 砂漠緑化!? そして置いて行かれる私
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ですから。と言うか、有線テレパスの(つる)三味線(それ)が影響したのでしょうか? ……聞かなかった事にしておいた方が良いかもしれません。でも、ティアには注意しておきましょう。猫verの時に三味線の材料にでもされたら、目も当てられません。

「エルフは傲慢な態度を改める心算は無い……か」

 木の精霊がそう呟くと、慌てたのは周りに居る議員達です。

「その馬鹿をつまみ出せ!!」

「な 何をする!!」

 バカは速攻で議場からつまみ出されました。流石にこれ以上精霊を怒らせたくないのか、エルフ達の対応が素晴らしく早いです。

「エルフと言う種族が、過去の悲劇から何も学ばない者ではない事を願っています」

 私が止めにそう言うと、議員達は黙ってしまいました。



 議場から出た後、私達は客室に通されて一晩過ごしました。護衛と言う名の監視が付いていて、外に出してもらえません。エルフ達の様子から、精霊魔法が使えない時間は少しでも短くしておきたいはずです。拘束時間はそう長くならないと分かっていても、閉じ込められると時間が長く感じます。

「エルフ達の結論は何時出るのでしょうね」

 私が思わずそう呟くと、それに応える様に木の精霊が口を開きました。

「このままでは時間がかかるな。風の精霊に聞いたが、議場に動きは全くない様だぞ」

「ある程度は仕方が無いじゃろう。今までの常識が否定されて、直ぐに受け入れられる者は多くはない。それはエルフも例外ではなかろう」

 そう言いながらティアが、言外で“焦らずどっしり構えておけ”と言っています。言いたい事は分かりますが、暇なのですから話くらい良いでしょう。

「他に動きは無いのですか?」

 時間つぶしの為の質問でしたが、以外にも良い内容の返答が返って来ました。

「エルフ達の間で対人間外交の強硬派が増えて来ていたのだが、エスマーイル以外の評議会(カウンシル)メンバーが穏健派なので、強行手段に出れない状態だった。当然強硬派にとって穏健派は邪魔だったが、穏健派も強硬派を良くは思っていなかった。穏健派に言わせれば、強硬派は“理知的なエルフ”を“低能で野蛮なエルフ”に貶めようとしている。と、言う訳だ」

 私が頷くと、木の精霊は続けました。

「そこに来て今回の“鉄血団結党”が起こした不祥事だ。話の流れはエスマーイルの更迭が決定的となっているが、奴が悪あがきをして会議を長引かせている。外でも鉄血団結党員が、エスマーイルを処分する事を不服として抗議の声を上げているが、今回の実情を知った一般人も集まって来ていて外は一触即発の状態だ」

 うわっ。おっかない状況になっていますね。大丈夫なのでしょうか?

「このままでは暴動になって死人が出るな」


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