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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第49話 砂漠緑化!? そして置いて行かれる私
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 こんにちは。ギルバートです。ガリアへの接触が失敗してしまいました。原因の一端は私にあるのですが、流石に「これは無い」と言いたいです。自分達の都合しか優先出来ないのは、貴族として失格としか言い様がありません。まあ、その所為でオルレアン公は酷い目に遭いますが自業自得です。

 今回の失敗を踏まえて、アルビオンへの接触は慎重に行く事にしました。今回のネフテスとの交渉も失敗は出来ません。ビターシャルがガリアに深入りするのを防がなければ、火石エクスプロージョンとヨルムンガンドが怖いからです。それよりも、今私が優先すべき事は……。

「ギルバート様!! 聞いているのですが!?」

 現在ドリュアス家本邸内が、非常に殺伐としております。今考えていた事も現実逃避だったりします。

 ……原因は。

「本邸内の廊下を歩きまわる水の精霊(分霊)を如何にかしてください。使用人達が怯えてしまって、仕事になりません」

 オーギュストが言っている事は正論なのですが、元々廊下に水路を造った理由は、精霊に隠し事をしないと言う意思表明だったはずです。本当に精霊が現れたからと言って、今更騒がないで……って、無理ですよね。あくまで建前だったのですから気持は良く分かります。

 ちなみに他の分霊達も本邸内で思い思いに過ごしています。

 火の精霊の分霊は、炭焼き小屋に居ついてしまいました。最初の内はポールさんに泣き付かれましたが、火の精霊が居ると炭の出来が良くなる事が発覚。そこから炭の奥深さや素晴らしさを話し合うようになり、なんと火の精霊とポールさんが意気投合してしまったのです。その光景を見て、ドン引きしてしまった私は悪くないと思います。……話のネタが尽き始めていたので、陶磁器の話をしたのも不味かったかな? まあ、あの様子なら奉納品に炭を入れれば、火の精霊のご機嫌を取れそうなので、それが収穫と言えば収穫です。

 土の精霊の分霊は、理知的で大人しくしていてくれました。後に陶磁器の話が出ると、火の精霊に連れられてそちらの方に合流した様です。騒ぎを起こさないでくれる事は、非常に嬉しです。

 風の精霊は今回も分霊を作らず、現地集合だと思っていました。しかし流石に1人……もとい1柱だけで行動するのが寂しかったのか、何時の間にか本邸に姿を現す様になったのです。ふと気付いたら居ると言った感じですが、目立たないので殆どの人が気付いていません。そのお陰で騒ぎにならないのは助かります。

 木の精霊の分霊は、本邸中庭の庭園に居座っています。恐れられているのは水の精霊と変わりませんが、こちらは動かないので“中庭に近づかなければ良い”と言う認識があり騒ぎにはなっていません。まあ、一部の人達は“庭園を愛でられない”と嘆いていましたが、少しの間くらい我慢してほしい物です。

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