暁 〜小説投稿サイト〜
流星のロックマン STARDUST BEGINS
精神の奥底
54 埋められていくピース
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ってそんなに簡単に口を割るようなタイプですか?前に会った時は...そんな感じには見えなかった気がします」
「うん。だから高垣が持っていた端末だけを奪ってきた。高垣は2つ端末を持っていたから、片方はWAXAの手に渡るようにした。これで高垣に無理にでも吐かせる必要は無くなった。あとはValkyrieが口封じで処分するだけだ」

彩斗は美緒から奪ってきたXperiaを指で弾き、テーブルの上を滑らせた。
しかし反面、ハートレスは今朝から収集した情報から全く別の可能性を導き出していた。

「口を封じる...というのは少し違うかもしれないわよ?」
「え?まさかまたValkyrieの幹部として返り咲けるってこと?」
「半分正解、半分不正解。もしくは半分生存、半分死亡ってところかしら。さっき手に入った情報よ」

ハートレスはMacbook Proをテーブルの上に出した。
衛星回線で国外のネットワークに繋ぎ、再びあらゆる情報を収集してきたのだ。
その中に美緒のものと思われるカルテがあった。

「診断結果...解離性同一性障害...二重人格ってこと?」
「二重人格ですか?あの人が?」
「今朝、海外のメンバーが調べあげて送ってきたのよ。あら?あまり驚いてないみたいね?」

美緒が二重人格という部分は彩斗には大した驚きではなかった。
むしろ納得した部分の方が大きかった。

「...最初に会った時、教師の言うことを鵜呑みにして娘を巻き込んだ張本人として僕を恨んだ...少し他人行儀な感じはあったとけど、いかにも母親っていう感じはあった。だけどミヤが母親に暴力を奮われていることをあげると、何故か悪びれた感じがあった」
「あの時のことですね!?何だか確かに少し変でした。ああいう母親なら、悪びれるどころか開き直りそうなものを」
「僕が怒り散らしてしまったのもあるけど、あの時は僕みたいな子供に弱みを見せまいとしていたんだと思った。だけど昨日はどうだ?メリーを助けに学校に入った時...うまく言えないけど、前と違う感じがした」
「って言うと?」
「大人げないというのか...最初に会った時より挑発的で子供のように大声で開き直って...違和感はこれだけ、でも最初に会った時より悪人が板についているっていう感じで...二重人格かどうかはともかく、精神に何か問題があるとは予想していた」
「まぁ、そこまで予想できるなら大したものよ。どうやらかなり厄介な症例みたいね。二重人格どころか多重人格みたいだし」
「人格は大きく分けて3つ、うち1つは深い眠りに...主人格は高垣美緒本人、別人格は...10年前当時で年齢3歳から5歳?性別は女性、本人は自らを娘の美弥(ミヤ)の双子の姉妹の「美寿(みこと)」と名乗り...」
「主人格の記憶も保有している、らしいわね」

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