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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
第三十話 文化祭
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たぞ」

「いらっしゃいませ……って!?」

ドアの方で接客していた聖が驚いた声をあげる。

るい達もこぞってドアの方を見るが揃って絶句する。

なぜならそこには

「聞いてたら面白そうだったからな。来てみた」

ミサキ執務官が立っていたからだ。

「あ、あの……」

「何だ?この喫茶店は?客への対応もまともに出来んのか?」

「え?えっと、その……」

なのは達はまだ戸惑っている。それもそうだろう、執務官がやってきたのだ。

普通に出来る方がおかしい。

「失礼しました。お席へご案内致します」

「ほう?普通に出来るではないか、普通に……?」

接客を任せられないと考えたのか瑠璃がミサキを席へ案内させる。

案内されようとしたミサキだったが、瑠璃の顔を見て一瞬立ち止まる。

「?どうかされましたか?」

「……………………………………………………ああ、なるほど。そういう事か」

ミサキはそう言うと、おもむろに瑠璃の頭に手を伸ばし、髪を()()()()()()

「ええっ!?ちょ、ミサキさん何や…………………て………………………」

るいがミサキに注意しようとするが、ある一点を見つめ、硬直する。

そして、それはクラスメイト全員も同じ様子だった。

そう、ミサキは髪を()()()()()()のだ。

それが何を意味しているか。

つまり……瑠璃の髪は偽者、カツラという事だ。

「私の前ではそんな変装は無意味だぞ?橘全」

「……………………………ああ、くそ。もうばれたか。予定ではバレない筈だったんだが……」

先ほどまでそこにいた瑠璃の姿はどこにもなく、そこにいたのは今日熱で欠席していた筈の全だった。

結論から言うと、瑠璃というのは架空の人物で、全の変装だったという事だ。

「「「「「「「「………………………………………………………」」」」」」」」

たっぷり、十秒間沈黙が教室内を満たし

「「「「「「「「ええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!??????」」」」」」」」

倍以上の間、全員が絶叫し続けた。
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