表裏
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余談だが、サバタにカエルの食べ方を教えたのは高町士郎である。彼にとっては礼の意味も兼ねているので、つまりそういうこと。
「ふむ、カエルですか……で、味は?」
「ヴェロッサによると、結構美味しいらしいですよ」
「実はつい先日、僕が試しにカエルを使って料理をしてみたらなかなか美味しくて、今度聖王教会でカエル料理の展覧会でもやってみないかと二人に話を持ちかけてるんだ。それでシャッハは珍しく乗り気なんだよね」
「私は真偽のほどを確かめてから決める、という事ではやてに尋ねたの。どうやら事実は少し異なるみたいだけど、異世界の食文化を体験するという意味でやってみる価値はあるかもしれないわね」
「マイスターはやての世界の食文化ですかぁ。私も楽しみです〜!」
呆けてるうちにいつの間にか聖王教会でカエル料理の展覧会が開催される運びになってしまっていた。なんかアインスもツヴァイもカエルに抵抗感が無いし、カリム達も既に段取りなどの話し合いを始めていた。変に私が口を挟んだら場が白けそうなので、そぉ〜っと部屋を抜け出し、ポツッと呟く。
「外国人が日本の文化を勘違いする瞬間って、あんな感じなんやな……」
ちなみに後日、展覧会には管理局の誇るエースの出身世界の料理という事で興味を持った人が多数訪れたものの、カエルを食べることに抵抗がある者は少なくなかった。しかし大抵の人はそのまま受け入れたため、展覧会は一応成功を収めた。
これだけなら私も特に思う所は無かったんやけど、問題はカエル料理をひどく気に入ったアースラクルーがいた事や。いつの間に手を回したのか、アースラの食堂のメニューにカエル料理がしれっと加わっていて、私となのはちゃんは食堂でそれを頼む局員を見ては、何とも言えない複雑な気持ちになっていた……。
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