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ソードアート・オンライン -旋律の奏者-
アインクラッド編
74層攻略戦
久方振りの共闘を 05
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がっている色が見えるので、尚更理解不能である。 ちなみにアマリは特に気にした風も見せずに僕ともアスナさんとも緩い会話を繰り広げている。 つまりは至っていつも通りだ。

 「と、ところで!」

 内心で首を傾げていると、今まで穏やかに話していたアスナさんが上擦った声を上げた。
 何事かと視線を向けると僕とバッチリ目が合う。 どうやら僕に話しかけたらしい。

 遂にきたか、と言うのが正直な感想だった。
 一緒のパーティーを組み、何かしらを伝えようとしていたアスナさんが、ようやく決心がついて僕と相対する。 ただ、僕よりも事情を知っているらしいアマリとキリトがニヤニヤしているのが気にならなくもない。

 「その……最近はどうなんですか?」
 「ん? どうって言われてもね。 約束は守ってるよ。 プレイヤーは殺してない」
 「そう言うことではなくて、調子はどうかと聞いているんです!」
 「調子? あー、うん、いいんじゃないかな。 えっと、そんなに不健康そうに見える?」

 SAOで体調不良なんてあまりないけど、それをアスナさんに心配されるほど僕の顔は酷いのかな? と、そこまで考えていたところで、キリトが噴き出すのが聞こえた。
 見るとそっぽを向いて肩をヒクヒクさせている。 どうやら大笑いしたいところを堪えているらしい。

 「アスナさんこそどうなの? なんだかキリトを家に連れ込んだって言う噂だけど?」
 「んなっ」「そっ、それは!」
 「ああ、本当だったんだ」

 慌てる2人を見てクスリ。
 確証がなかったので適当に鎌をかけただけだけど、どうやら実際にそうだったらしい。
 さすがは純粋でまっすぐなお姫様。 恋愛事でも純粋にまっすぐにキリトを誘惑しているようだ。

 「あ、あなたはどうしてそう……」

 苦々しい表情で言うアスナさんを見ながら僕は苦笑する。
 そう言えば、こんな穏やかなやりとりもずいぶん久し振りだ。 以前はこれが日常だったので、懐かしさが心地いい。
 最近アスナさんからは敵意の籠った視線を向けられてばっかりだったけど、どう言う心境の変化か、今日に限って言えばそれも一切見られない。

 相変わらず意味不明だけど、これ以上考えても答えは得られないだろう。 そう結論を出した僕はこの問題を放置することにして、それまで言わなかった忠告をキリトにする。 もちろん、アスナさんに聞こえないように小声でだ。

 「それよりキリト。 あんまり浮気してると後が怖いよ?」
 「べ、別にそう言うわけじゃ……」
 「ま、キリトがアスナさんに乗り換えるって言うなら止めないし、そもそも僕が何か言う権利もないけどさ。 でも、中途半端って言うのは良くないと思うよ。 向こうは今日のこと知ってるの?」
 「ああ、昨日の内に
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