第四十話 明石大尉!元ネタは日露戦争のあの大佐さん!!その十八
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「これで痺れさせて手掴みで獲って」
「一気に勝負つけるつもりだったんだけれどな」
「反則に決まってるだろ」
その二人に人魚が睨んで言った。
「何処まで外道なんだ」
「そういえばそうか」
「そうした薬使うなってルールにあったな」
「手掴みとか網はいいが」
「それでもだったな」
「反則行為は即座に失格、そして池田湖に強制連行してイッシーの餌だ」
池田湖にいるという謎の未確認動物だ。
「覚悟しろよ」
「ちっ、じゃあ痺れ薬は止めだ」
「他の切り札使うか」
「網がいいんならな!」
「これだ!」
こう言ってだ、そしてだった。
二人は懐からあるものを出した、それは。
底引き網だった、その網でだった。
魚を次々と釣ってだ、こう言った。
「よし、どうだ!」
「これなら幾らでも釣れるぜ!」
「どんな魚だってな」
「簡単に釣れて仕方ないぜ」
これが底引き網の力だ、釣竿を使うよりも遥かに簡単に釣れる。
それでだ、さらにだった。
二人は底引き網を次から次に出してだった、それで魚を釣っていった。それはまさに阿修羅乱れ撃ちの様なものだった。元ネタはファミコンロッキーだ。
「一つより二つ!」
「三つより四つだ!」
「琵琶湖中の魚釣ってやるぜ!」
「これで勝負は決まりだぜ!」
実際にだ、二人は。
瞬と明石よりも遥かに多く釣ってだった、制限時間が終わってその数と総重量をチェックされてだった。勝っていてだった。
二人が乗っている船の中で誇らしげに立ち上がってだ、笑って言うのだった。
「どうだ、勝ったぜ!」
「俺達の勝利だ!」
「今回も勝った!」
「釣りは釣竿だけじゃねえぜ!」
網も使っていいというのだ。
「網使うなとは書いてないからな」
「毒は駄目でもな」
「これを使えばいいぜ」
「楽勝だぜ」
「網も禁止すべきだった」
審判役の人魚は実に忌々しげに言った。
「残念だ」
「ああ、残念だろ」
「俺達が今回も勝ってな」
「正義が勝ってな」
「それが悔しくて仕方ないだろ」
「悔しいのう悔しいのう」
「その顔は何時見てもいいぜ」
はだしのゲンのネタも交えて笑う二人だった。
「いやあ、勝った時の俺達を見る世の人達の顔」
「これは最高だぜ」
「とても忌々しげでな」
「悔しがっててな」
「それじゃあその顔を見ながら」
「今回もやるか」
そしてだ、やることはというと。
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