園3後悔が残らぬように
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」
「怖かったんですよ?あなたが来てくれていなかったら、私は、、、」
「さっき約束しましたから、先輩になにかあったら助けるって。」
先輩はへたっと力が抜けたように座り込む。頬を濡らし弱々しい先輩の震えた声。こんな先輩を見るのは、初めてだった。僕が着いていって上げてればこんなことにはならなかったかもしれない。
「先輩立てますか?」
先輩は横に首を降った。僕は先輩に手を差し伸べる。それに答えるように先輩は僕の手を強く握りしめた。
そして数分がたち
「お恥ずかしい姿をみせてしまいすいませんでした。」
「もう、大丈夫ですか?」
「はい」
「それじゃあ、帰りましょうか。」
先輩は微笑んだ。でもそれは僕には少しぎこちなく見えた。
「ありがとうごさいます。本当に家まで送っていただいて。」
「お礼を言われることはなにもしてませんよ。僕は自分のやりたいことをやっただけですから。それじゃあ僕はこれで。」
「本当に一人で大丈夫ですか?ずいぶん夜も遅くなってしまいましたし。」
「大丈夫ですよ!」
「そうですか。それでは、気を付けてくださいね。」
「はい!」
そして先輩は僕に背を向ける。僕は少し寂しい気持ちになり思う。もうこんなチャンスは二度とないかもしれない先輩ともう喋る機会もなくなるかもしれない。僕も男だ。覚悟を決めろ。後悔しないために。振られてもいい。どんな答えが返ってこようと僕は後悔しない!自分の気持ちを伝えるだけで充分だ!
「あの先輩!」
「どうしたのですか?」
先輩は僕の方を振り返る。
「最後に一ついいですか?」
「はい。」
「僕と付き合ってください。」
「、、、はい!」
先輩は少し恥ずかしそうに頬を赤く染め優しく微笑んでそう答えた。
──fin──
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