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殺戮を欲する少年の悲痛を謳う。
5話 前も後ろも障害物(アブスタクル)
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、そうですね。すみません」
 もらった武器はサブマシンガン、スコーピオン、2丁。散弾銃、レミトンM870P、1丁。スナイパーライフル、L96A1、1丁。それぞれの弾薬。
 「じゃあ、持って行くぞ」
 「はい。カリヒさん…この世界から奴隷制度を廃止してください」
 彼女の言葉は切実な願いが込められていた。
 

 カリヒが去ったバーにクロノス達3人は酒を飲みに来ていた。
 「アメリカにはこんなにお洒落な店が有ったのか」
 ルースフェルトのお気に入りの店。しかしクロノスにはこの店に違和感があった
 「なあ、ここの経営者は日本人か?」
 「そうですね。そう言えばクロノス隊長は、アメリカ軍に入る前に、日本に居たんですよね?」
 「ああ。そうだ。昔な」
 「どんなところでした?」
 ルースフェルトはクロノスに質問攻めをする。
 「ルースフェルトさん。そろそろ注文しては如何ですか?」
 「そうだな。ウイスキー3つ」
 暫く彼らは飲んでいた。するとクロノスは殺気に気がつく。
 「動くな!」
 クロノス達はバーの店主に猟銃の様なショットガンをつきつけられた。
 しかし、彼は気づいた。この銃には弾が入っていない。これは銃をみて理解したわけじゃない。彼の野生の勘が作用し、その男の目やしゃべり方を見て把握したものだった。ルースフェルトやメリラは怯えている。  
 「お前、クロノスだろ!?」
 SRA。これの存在をクロノスは知らない。だからどうして狙われているのかわからない。
 「ああ。俺はクロノスだ。お前たちはどうして俺に銃口を向ける?」
 店主である男は恐る恐る答える。
 「私は。私達はアメリカの大統領、シャルラッハート・ワシントンの暗殺を試みた。だが、お前に阻まれた」
 クロノスは鼻で笑い、立ち上がる。
 「なるほど」
 「動くなと言っているだろ!」
 ルースフェルトは心のなかで、まさか通い付けの店の店主がSRAだったのだと、半信半疑だった。
 「その銃で俺は殺せない。それはなぜだかわかるな?」
 クロノスの言葉は店主の恐怖心を増させる。
 「わ、分かった。交渉だ」
 店主は銃を降ろす。
 「そうだな。懸命だ」
 クロノスは恐怖心を煽るようにポケットにわざとらしく手を入れる仕草をする。銃でも隠し持っているのではないかと思わせるかのように。
 「取り敢えず、ウイスキーをくれるか?」
 クロノスはそうして再び席に座る。
 「わかった」
 銃のグリップをクロノスに向ける店主。クロノスはポケットから手を出し、銃を受け取る。
 店主は3つグラスに氷を入れ、ウイスキーを注ぐ。
 「店主。店主は…SRAですか?」
 ルースフェルトは問う。
 「そうです」
 クロノスはルースフェルトに耳打ちをして、
 
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