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俺が愛した幻想郷
俺は愛せる? 幻想郷...
甘い香りは理解力を活性化させる
第二十七話 俺の大好きな香り
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「アサガオ…だな」

「私にはよく分からないが… 可愛いお花なら良いんじゃないかな」

ルーミア、本当は詳しいんじゃないか? 俺も俺だけど、アサガオの花言葉は、『はかない恋』『固い絆』『愛情』だぜ…

如何にも、ルーミアは俺にアサガオを渡すと、ウィンクをして去って行った。もう私は用済みだろう、とでも言いたげに。

無意識に…… いいや、本当は頭の中がそれでいっぱいなのかもしれない。だからこそ身体は勝手に…
身体の勢いに任せてマウンテンバイクに跨り、漕ぐ。少し前までの俺よりも事故りそうな荒い運転で、スピードを出して、行き先はただ一つ。




■■■




「何処へお行きですか、魔女様?」

元気を無さそうに箒に跨がろうとしている金髪の白黒の格好をした女の子にそう声をかける。

「そんな顔していたら掴めるものも掴めませんよ?」

ニヤリと笑みを浮かべながらそう言うと、金髪の魔女は箒から降りて俺を見つめた。
真っ直ぐ、俺の目を見ていた。

「…琥珀」

○○○○

彼女は俺の名前を呼び、口パクでそう言った。距離の所為か、彼女の口の動きが曖昧だったのか、なんと言ったのかはわからなかった。だが、四つの言葉なのはわかった。

「なんて言っ………

たんだ、そう言おうとした瞬間。彼女は、魔理沙は歯を見せて笑い……… 物凄い衝撃と共に俺は青空を見ていた。
ああ、この衝撃… 弾幕でも受けたのだろう。そうか、これが… 魔理沙の想い、というわけか。

青空を見飽きてしまったのか、俺は一度目を閉じた。瞬間、何度も嗅いだことのある主張の強くない、俺の"大好きな"甘い香りが鼻腔をくすぐった。
と、ほぼ同時だろう、ボフッと音を立てて柔らかく俺に何かが乗っかる。
無意識に、俺はその何かの後ろに手を回し、引き寄せた。


これで、いいか。魔理沙…?
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