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スカイランドメモリー
Memory1 time&oath
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「ならよかった。」
空は昔から人に心配かけないように嘘つくから後で医者に聞きに行こう。
「お見舞いに来てくれたんでしょ?何持ってきてくれたの?」
「あ、急いで来たから忘れてきた。」
「えー、何か持ってこなきゃだめでしょ。」
「うるせー。いいだろ別に空なんだから。」
「なにそれ、でもお見舞い忘れるぐらい心配してくれたんだ。」
「そんな訳ないだろ。」
「そんなこと言っちゃってー。」
「それじゃあ、元気そうだし俺はそろそろ帰る。」
「どうせ暇なんでしょ?もうちょっといなよ。私が暇になるじゃん。」
「これでも俺は忙しいんだよ。」
「またそんな嘘ついてー。」
「それじゃあ。もう、帰るぞ。」
「本当に帰っちゃうのー。」
「おう。」
ガララ。
本当に、大丈夫か聞きに行かなきゃな。
「あの、すいません。高宮空の病体ってどうなんですか?」
「それがですね。とても言いにくいのですが。」
「そんなに、ひどいんですか?」
「はい、もう長くはありません。」
「え?」
なんでこんな大事な事黙ってんだよ。
「後どれくらいまで?」
「半年ほどです。」
「助かる方法は無いんですか?」
「今の技術では。」
うつ向きながら呟いた。
俺はもう一度201号室に走る。
嘘だろ。言ってたのより短いじゃねぇか。
ガララ。
「おい、空!」
「あれ、陸?帰ってなかったんだ。」
「お前、なんで黙ってんだよ!後、半年ってなんだよ!」
「ごめん。言っちゃったら陸心配するでしょ?」
「心配するに決まってるだろ!後、半年しかないんだぞ。」
「ほら心配するじゃん。」
「言われないままお前が居なくなるより、聞いて色々思い出作って別れた方がいいに決まってるだろ!」
「でも、これ以上思い出いっぱい作ったら別れるとき辛くなるでしょ。」
「俺は、それでもいい。俺は空の事が好きだ。だからもっと一緒にいたい。ずっと俺の隣にいてほしいんだよ。」
俺は泣きながら空に叫んだ。
なんで空なんだよ。
なんで空が死ななくちゃならないんだよ。
「ちょっと急過ぎるよ。まだ心の準備が、それになんで陸が泣いちゃうの?」
空も泣き出した。
「ほら、陸が泣くから。」
俺は泣く空を抱きしめた。
「俺は、空が大好きだ。」
耳元で呟いた。
「私もだよ。」
空が呟き返す。
「私もっと、長生きしたいよ。」
「うん。」
「もっと、陸の隣に居たいよ。」
「うん。」
「やりたい事もまだまだいっぱいあるのに。」
「うん。」
「私、まだ死にたくないよ。」
空は震えた声で呟いた。
なんでだよ。
あんなに元気だったのに。
なんで空なんだよ。
なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんだよ。
俺に
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