第13話仲間殺しの林檎
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な会話の中で言った発言をよく忘れがちになる。オレまだ15歳なのに物忘れがすごいってどうなんだがーーー
「《キリト》、アイツが《ビーター》だってことは知ってる?」
「はい、元ベータテスターで、攻略に有利になる情報をたくさん持ってる、ベータのチーター、《ビーター》。でも普通に優しそうで、とてもそうは見えませんでした」
やっぱりアイツに対する印象や評判はそんなに悪いのか。ーーーでもヨルコさんのアイツのイメージとは違って見えたのは少し嬉しいな。
「オレも元ベータテスターでさ、第1層ボス攻略の時、「元ベータテスターがしっかり面倒を見なかったからたくさんビギナーが死んだ」って言ってたおっさんがいたんだよ。確か《軍》の奴で名前・・・《虫歯オウ》だったっけ?」
「それ・・・もしかして《キバオウ》さんじゃないですか?」
「あ、それだ」
あのおっさんの関西弁はもう聞きたくないな。思い出したら「なんでや!」が頭の中を飛び回ってくる。かんなの関西弁とあのおっさんの関西弁でかなり印象違うな。
「そのあとオレが元ベータテスターだって名乗ってそのおっさんと一悶着あって、まあその時はなんとかまるく収まったんだけど・・・ボス戦当日、そのボス攻略のリーダーが死んで、キリトが元ベータテスターなのがバレちゃってさ、それまでアイツが浴びてた声援があっというまに罵声怒号のオンパレードになっちまったんだよ。その時マジでムカついたよ、あの《歯肉炎》のおっさん」
「症状が悪化してる・・・」
名前はどうでもいいんだよ、名前は。それにおっさんは全然重要じゃないし。
「その罵声怒号ってのがさ、「他にもいるんだろ?出てこい元ベータテスター」ってまるで犯人捜しだったよ。その時キリト・・・どうしたと思う?」
「もしかして・・・?」
ヨルコさんの考えてることは多分合ってる。
「ビーターを名乗り、自分一人で元ベータテスターたちに向けられる怒りや敵意を受けて、自分が孤立化して他の元ベータテスターを庇った」
「・・・だからずっとソロで最前線に」
「すげぇだろ?オレ、アイツのことスッゲエ尊敬してる」
キリトもオレたちと変わらないのにーーーそう思ったら、なんでオレはあの時何も言わなかったのかな?オレにはアイツみたいに全てのプレイヤーを敵にまわす覚悟もなかったのかなーーー
「オレ、《聖竜連合》にスカウトされたことがあったんだけど、そいつが「薄汚いビーターなどより、実力の近いキミを選んだ」って、しれっとキリトをさげすむようなこと言ったもんだからぶん殴った。おかげでボス攻略とかで顔合わせたら滅茶苦茶ガン飛ばされた」
「そんなことしたんですか・・・?」
そこまでするほどムカついたってことだよ。
「とにかく!キリトは
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