第6話 ルインとシエル
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エックスと会う機会があるわよ……その時に聞いてみたら?」
「う、うん……」
「ところで、ルイン…あなたに一つ聞きたいことがあるの…」
「え?何?」
いきなりのことに目を見開くが、シエルは少し頬を染めて、少しの間を置いて口を開いた。
「………人間がレプリロイドを好きになるのって、いけないことかしら?」
その問いに目を見開きながら、ルインは首を横に振った。
「そんなことないよ…シグマが…ううん、イレギュラー大戦が起きる前までは人間とレプリロイドが恋をするなんて珍しくなかったよ。結婚した例もあるくらいだからね…もしかしたらあの時が…一番人間とレプリロイドが分かり合えていたのかもね…」
「本当に?」
「うん…今では人間とレプリロイドの恋愛なんて考えられないことかもしれないけれど…でも、どうしてそんなことを?」
「え?あ、その…そ、そう…科学者としての好奇心と言うか…」
「嘘だね。シエル…もしかして好きな人がいるの?それもレプリロイド?」
自分のことにはてんで鈍い癖に他人のことには勘がいいルインにシエルは少し焦る。
「そ、それは…」
「もしかして…エルピス司令官?それとも…ゼロ?」
「っ!!」
ゼロの名前が出た瞬間、シエルの顔が真っ赤になった。
そのあまりにも分かりやすい反応に、色恋沙汰に疎いルインでさえ分かる。
「まさか、シエルの好きなレプリロイドがゼロだったなんて…」
「…いけない?」
「ううん、寧ろ嬉しいかな?シエルみたいな子が私の大切な人を好きになってくれるのはね…まあ、ゼロはそういうの興味なさそうだけど」
ゼロは純粋な戦闘用レプリロイドで思考が戦闘寄りになっているので仕方ない部分はあるのだが。
「そうね…でも、ゼロと一緒にいると、どんなに辛い状況でも頑張ろうって気持ちになれたの。だから、私達は絶望的な状況の中でも、希望を見失わずに生きてこられた。ゼロは…凄く強くて、大雑把でガサツだけど優しくて……素敵なレプリロイドなの…私からすれば……ね」
「…………」
「ルインもそうなんじゃない?」
「え?」
「あなた、私達と一緒に行動するようになってからも、少し寂しそうだったもの……エックスのことを話す時のあなたは優しい顔で楽しそうだったわ…多分、無意識のうちにエックスのことを想っていたんじゃない?」
「う……」
シエルにそう言われると、無意識にしていた自分の行動に恥ずかしくなって俯いてしまう。
「私、エックスとルインはお似合いだと思うもの。頑張って、応援しているから」
「…………うん、ありがとう…シエル」
シエルを見ると、自分をからかっているような感じではないので本心からの言葉なのだと
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