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竜から妖精へ………
第8話 ゼクト vs ミラジェーン
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ゼクトに付け、黒紫の雷撃をそのまま身体に放った。
 雷撃はゼクトの身体を貫き、凄まじい雷光と轟く雷鳴が響き渡り、そして その威力から地面にも振動が起きて、周囲に砂埃を舞い上げていた。



 ミラは、自身が放った雷撃のせいもあって、砂埃が舞って見えないが、あの至近距離故に、確実に直撃をした筈だから、倒れていると思っていた。勝負あった、と思っていたのだ

「あははっ……、 いきなりでゴメンネ〜〜? でも アンタ、凄く強そうだったし? ギルダーツも『はじめ』って言ったんだし。……だから、やっぱし全力でしなきゃ 相手に失礼だと思ってね?」

 ミラは、あまりに 手ごたえがありすぎたので、ちょっと本当に申し訳なさそうにそう言った。


 なぜなら、今までここまで本気で打ち込んだ事などないからだ。
 ナツやグレイ達みたいに喧嘩するときは勿論。エルザとするときだって、全力の魔法なんか使ったりしない。……喧嘩だし、そこまでするのはもう喧嘩っていわない。本当の戦いだと言える。

 でもたまに、今回みたいな手合わせ、みたいなのは見た事はあっても、直接的に、したことは無かったのだ。魔法は仕事先の敵に対してぶつけるものだから。

 それは、当然エルザも同じだった。

 だけど、いつかは 決着をつけてやろうとは思ってたけれど。



 ミラは 砂埃が舞っているところに向かって、合掌をしていた。


 だが……、次に有り得ない事が起こる。


「あは、別に謝らなくてもいいよ?」

 ミラの背後から、声が聞こえて来たからだ。

「っ!!!」

 振り返ったその先には、あの男が、ゼクトがいた。

「でも、オレも謝らないと……。そうだよね。どこかにまだやっぱり、女の子と戦う事なんて、いくら今回みたいなことでもしたくないって思ってたみたいでね……」

 頭をすこし掻きながら、更に付け加えた。

「それに……キミの事も、キミの魔法も、力も見縊ったみたいなんだ」

 ゼクトは、身体を確認しながら、そう言った。
 先程の雷撃の一撃、その威力は本当に凄まじかった。

 ミラの前の戦い、ナツとの一戦もある。
 
 ギルダーツと比べようとした自分が本当に悪かったって思ってる。ギルダーツが、最初に会った時に感じたとおり、は規格外であり、次元が違うってことを改めて知ったから。

 そういった想定でナツを攻撃したら、ナツは目を回して倒れてしまった。

「ん………」

 ゼクトは、ナツが倒れてる方を見る。どうやら、まだ、麻痺が抜けてない様で、身体を少し痙攣させていた。リサーナに抱えられながら。

 手合わせとはいえ、遊びだ、と言っていたとは言え やはりちょっと、気が引ける。それが、大好きと思えるギルド
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