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竜から妖精へ………
第8話 ゼクト vs ミラジェーン
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、エルザまでが来てから、そこからは 口を出さずに下がった。白旗を上げた様だ。


 そして、対峙するゼクトとミラ。


「さあ! 私とやるぞ!」

 ミラのとても良い笑顔だ。本当に戦いの前の顔とは思えない。

「うん。お手柔らかにね?」

 もう完全に覚悟を決めたゼクトは、そう言って ミラの前に立った。

「む? 手を抜くなよっ?」

 ミラは、念を押した。優しい性格だと言う事は もう理解出来たからの念押しだ。

「……そんな事はしないよ。だって、相手に失礼だから」

 頷くゼクト。嘘をついている様には見えなかった。 

「ふふっ…楽しみだ」

 だからミラは、腕を振り そして拳を作り、ポキポキ、と鳴らした。

 そして、次の瞬間 ミラの身体は、魔力とそして光に包まれたと思えば、次の瞬間には、そのミラの身体が先程のものではなくなっていた。

 ミラの身体には尻尾や羽が生えて、それに目つきも先程に比べて遥かに鋭くなっていた。

「ははっ! 驚いた?」

 驚いていたゼクトを見て、ミラはちょっと嬉しそうにそう言う。

「これは、《サタン・ソウル》って言うんだ。全身接収(テイクオーバー)。《悪魔の力》を身に纏わせる!」

 ミラは、遥かに向上した魔力を、掌に溜め、球状の塊を作り出した。

「………凄い、ね……」

 そう、ゼクトは本当に驚いていたのだ。相手は女の子だと言うのに、こんな力があると言う事に。それは、少し差別だと思えた。女の子だから、ってそんな風に思うのは本当に失礼だった、と諌めていた。

「ははっ! そーだろっ? まぁ でも……ちょっと、目つきが、悪くなっちゃうのが 気になっちゃうけど……」

 どうやら、ミラにはその鋭くつりあがってる目が気になる様だった。

「さっ! そんな事はいいでしょ! やるよ!」
「うん。OKだよ」

 ゼクトとミラは向き合って、そして構えた。

 その間にはギルダーツが入り、ナツの時同様に、合図をしてくれた。


「ほれ! はじめっ!」


 ギルダーツが合図をした途端だった。大きく翼を広げたミラは、羽撃くと、そのまま、低空飛行で滑空をして、一気に距離をつめてきた。

「わっ!?」

 ゼクトは、ミラには翼があるから、空を飛ぶとは思ったけど、ちょっと流石に面食らったようだ。

「……先制でいきなりだけど悪く思わないでね?」

 間合いを詰めたミラは、殆ど密着した状態で にこっ、と笑みを見せた。

 その笑顔に、怖い印象さえある今の状態のミラだったが、ゼクトは一瞬見惚れそうになった。

 その瞬間だ。


「イビル・スパークっ!」


 両手の先から迸る黒紫の雷撃。その両手を
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