第8話 ゼクト vs ミラジェーン
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いつの間にか、ゼクトの直ぐ傍に来ていたギルダーツは、これまた、にやっといい笑顔でそう言い、右手の親指をぐっと突き上げた。
『ちょっと! アン…じゃなく! ギルダーツっ! いったい何をっ!?』
突然決まった戦い、それも、本人(ゼクトのみ)の意思とは関係なくだ。当然、その事に物申した。ギルダーツは、別に気にした素振り、悪気もまるで無さそうだった。
『別に良いだろ? ほれ、さっきのナツとの一戦で疲れた、感じがしてねえしよ。いや 間違いなく』
『い、いやいや……! そもそも、オレは女の子と戦うなんて、嫌なんだよっ! そんなの、男がすることじゃないよ!』
ゼクトは、慌ててそう言う。本当の想いを。彼女達には伝わらなかったから、せめてギルダーツには、と。それを訊いたギルダーツは更に笑う。
『なーに いっぱいしな事言ってんだ? 色気づいてよ?』
『いや…そんな事じゃないよ、だ、だって 普通……、そうなんじゃなのっ!?』
『はははっ……、まあ 確かに その面は間違っちゃいねえが、それでもよ?』
ギルダーツは笑い続けながら、まだ決まらないあのゼクトが言う女の子達の方を見た。
『……たぶんよ? お前さんが断り続けたら……あいつらきっと傷つくぜ? それこそ、男が女にする事じゃねえと思うんだけどなぁ? 期待に答えないなんて事も、良い男はしないと思うぜ?』
ギルダーツは、そう言うけれど、内心は別の事を考えていた。。
「(まあ、あいつらの場合は、傷つく…っというより、すっげー怒るだろうな? んで、ゼクトには、こういっときゃあ……)」
そう思いながら、ギルダーツは改めてゼクトを見ると、効果覿面だと確信した。
『あ、う……』
ゼクトは、言葉に詰まっていたからだ。
『ははっ…… お前、記憶が無えって言うのに、そう言った感性はあるんだな? ガキの癖に、紳士なこって』
『……流石にそれは酷い。それにオレは、あの場所……、それにここ、それが 何で好きなのか。それがわからないだけで…、そのくらいはあるよ』
ゼクトは、ため息しながらギルダーツにそう言い終えた所で ギルダーツはまた、笑った。
『はははっ、悪かったよ。……おっ? 向こうもおわったみたいだぞ?』
『えっ…?』
ギルダーツの言葉を訊いて、ゼクトも振り向く。すると そこには、笑顔でVサインをするミラの姿と、負けて殺気をワナワナ……っと出している実に対照的な2人がいたのだった。
『ええっと……これって』
『決まりだな?まあ、がんばれ!』
『もう……っ』
『はははっ、まあ 答えてやれ。つまりは 良い男の特権なんだ。っていうか、義務だ』
ギルダーツは、そう言い終えると、少し真面目な顔をした。
『……ま
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