第8話 ゼクト vs ミラジェーン
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ないさ。それに……」
今度は、ゼクトの方を見た。
「コイツは、ちぃとばっか、人付き合いってヤツが苦手、殆どしてなくてな。だから、正直付き合い方をあんましわかってないみたいなんだよ。………本気で、さっき言っていた様に思ってんだ。だから、お前に、そう言われて。八つ当たりをして、普通なら怒るって思うような事を言っても……、アイツはそう返す。……嘘じゃなく、本気でな? 中々、気持ちに整理がつけれないと思うが、ここは、ノーサイドって事で、握手でもしてやれ。……ゼクトもよ。 コレだけ思いっきりぶつかり合えたんだ。嫌われるわけないだろ? 確かにお前さんの今の戦い方じゃそうとられても無理はないと思うがな」
ギルダーツは、そういった。
「え……? ど、どーいうことっ……?」
ミラは、ギルダーツに聞く。《戦い方》と言う言葉を訊いて驚いた様だ。ゼクトは何もしてなかったと、ミラは想っていた、感じていたから。
「ん? 見た目、一切攻撃しなかった、って所にだよ。それに…気がついてないかも知れねえが、ゼクトは、お前に色々してんだぜ? 直接的な攻撃はしてなかったがな。お前の目には一切攻撃してないって捉えてもおかしくない。それ程上手く、欺く様に、巧みに魔法を使ったんだ。全力で拳をぶつけるよりも、遥かに難しい戦術だ。……だから、お前を嘲笑う為にそうしたわけじゃねえ。嘲笑って上から見下ろして……そんな腐った男じゃねえ、それはオレが保障する」
ギルダーツはそう言って笑う。
「あ……う……うん」
ミラは、ギルダーツの言葉を訊いて頷いた。ギルダーツの言葉だから、と言う理由もあるが、勿論、ゼクトを見てたら、そう感じは全くしない。
さっきは、それほど取り乱してたって事だ。だから自分を落ち着いて、見直すことができるほどに回復したみたいだ。精神も、魔力も。
「ギルダーツ………」
ゼクトは、少しだけ、笑みを戻す事が出来た。
ギルダーツを見て、そして言葉を聞いて、嬉しかった。それにさっきの戦いでした事、どうやらギルダーツも見抜いていた様だと言う事も判った。
そして……。
ゼクトはミラ方に手を差し出した。
「……その、オレと……友…達に、なってくれない……かな? えと、み、ミラ」
そう、改めて言った。
全力でぶつかれば、判り合える。ギルダーツの言葉を信じて。
その申し入れを訊いたミラはと言うと。
「ッ……//」
少し、顔が赤くなっている事に自分自身でも気づいていた。思えば、本当に近くでゼクトの顔を見ていたから。
「お〜いど〜したんだ〜〜?? ほれ、返事してやれよ?」
ギルダーツは、そんな自分に気づいた様で、ニヤニヤと笑っていた。
「ッ!
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