第8話 ゼクト vs ミラジェーン
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そうに手を震わせていた。
「くっ……私は次か………」
そう言いながら、随分と怖い顔で。
説明をする為には、ちょっと時を遡る必要がある。
ミラとエルザの言い合いは、平行線を辿っており、ずっと続いていた。その間、ゼクトはただただ、混乱をしているだけで、収拾をつけれる訳がない。
そんな時、ギルダーツが来てくれた? のだ。
『おいおい…… いい女が取っ組み合いなんてするもんじゃねえぞ?』
そう言いながら、ミラ達の傍へとやってきた。
『私が先だ!』
『何を言ってるのだ! お前はさっき断られただろう! だから私だ!』
エルザとミラは、ギルダーツに全く気づいていない。この不毛な争いは続いていた。
『ったく…こいつら聞いちゃいねえな……』
随分と近くに来ていると言うのに、全く気づいていない2人を見て、ギルダーツは頭を掻きながら。更に一歩踏み込み、2人の間に入った。
『おおい、2人とも、訊けって』
『何だ!』
『邪魔するなっ!』
どうやら、漸くギルダーツに気がついた様だ。それに対してもギルダーツは苦笑いをしながら 言った。
『ったくよ、お前らものの見事にオレを無視してくれやがって……。あのな? お前ら。良い女ってヤツは、取っ組み合いなんざしねえし……それにな?』
今度はギルダーツは、首をくるりと捻り、ゼクトの方を向けて、片眼を閉じた。所謂、ウインクと言うヤツだ。
『??』
当然、それが何の意味なのか判らないゼクトが、不思議がってると、全ては始まった。
『良い男ってのはよ、頼み込んだ良い女を何度も断ったりしねえよ。ミラん時は、あまりにいきなりだったから、慌てたんだろうさ。だから、もういっちょ頼んでみ? ぜ〜ったい断ったりしないと思うぜ? それに、順番なんざジャンケンで決めりゃ良いだろ?』
そう言い、終えるとギルダーツは、2人の頭を撫でていた。
勿論、ゼクトにも、その話の内容は聞こえている。暫く言っている意味が判ってない様子だったが、直ぐに気づく事が出来た。
『え…? えええっ!??』
どうやら、下手をしたら ミラだけではなく、エルザとも、2人ともと戦う事になる様だ。断ったのにも関わらず、ギルダーツが断らない、と決めつけたから、また頼まれる事になるだろう。確かに、ゼクトは、何度も頼まれる事には正直弱い部分が勿論ある。それが、フェアリーテイルの皆であれば,尚更だ。
そして、慌てている間にも、エルザとミラは、互いに良い笑顔になり、ジャンケンを始めた。
何度かアイコが続いている様で、ジャンケンでも白熱とした戦いが続いている。
『っつーわけだ! がんばれよ? ゼクト!』
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