復活
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ンさん」
「もちろん。最強の敵には最強の状態で挑むのが礼儀だ」
レオンも限界値まで集中力を高めたのか、彼を包んでいた魔力のオーラが姿を消す。そして2人は互いの利き腕にすべての魔力を集めだした。
「滅竜奥義!!」
竜を滅するための魔法滅竜魔法。その中でも最高クラスに分類される滅竜奥義をグラシアンはこの大会で初めて使用しようとしたのである。それだけレオンの魔力が高いと彼は判断したのだ。
「ハルシネイションゾーク!!」
大地を強く蹴り目の前の敵に向かって飛んでいくグラシアン。それに対しレオンも魔法の体勢に入る。
「氷神・・・・・」
グラシアン同様ジャンプして向かっていくレオン。グラシアンよりも魔力を溜めるのが時間がかかっていた彼は体勢が悪いながらも突進を続ける。
(勝った!!)
(大丈夫!!大丈夫!!大丈夫!!)
レオンの技への入り方を見て勝利を確信するグラシアンと悪いイメージを払拭しつつ攻撃を加えるために自分に何度も同じことを言い聞かせるレオン。
「永久凍土!!」
レオンの通ってきた道が彼の氷のように冷たい魔力により凍り付いている。それはさながら寒い海に浮かぶ氷山のようだった。
「うおっ!!」
「はぁっ!!」
2人の全身全霊を込めた拳が衝突する。それと同時に、この戦いを映していたドムス・フラウの魔水晶ビジョンの映像がスノーノイズへと変化していた。
『これは・・・ただいまの衝撃でカメラが故障してしまったようです。現在別のカメラを向かわせておりますので、しばら――――」
チャパティの実況を遮るように、何やら爆発音のようなものが聞こえてくる。それと時を同じくしてドムス・フラウが大きく揺れた。
『2人の魔法の衝突がここ、ドムス・フラウまでも揺るがしているのか!?すさまじい振動です!!』
『いや・・・』
この時ヤジマはこの振動の本当の理由に気付いていた。常識的に考えて数キロ離れているその場所から魔法の衝突による衝撃波だけで遠くの・・・しかもこれだけ大きな闘技場を揺らすことなど不可能に近い。そんな長距離からそんなことができるとすれば方法はただ1つ。
『闘技場の下の方を映せるかな?』
『え?あ、はい。今カメラを向かわせます』
2人が戦っていた場所とドムス・フラウが建っている山の麓にもカメラを向かわせる。するとそこには信じられない光景が広がっていた。
今日の戦いによりクロッカスの街は至るところが壊れている。家は粉々になっているところもあれば地面に大きく亀裂が入っているところもある。
そんな中でも一際目立つ箇所があった。他の場所では所々家が倒壊しているのに、そこだけは家の残骸どころか塗装されているはずの道すらないのである。
そのすぐ近
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