復活
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『踏み止まった!!レオン・バスティア、グラシアンの怒濤の攻撃を受けながらもなんとか踏み止まりました!!』
実況席ではすでに意識を失いかけていたレオンがなんとか倒れずに耐えたことに驚いている。それは彼らだけではなく、ドムス・フラウにいる観客たち、そして彼の目の前にいる3人の魔導士たちも同様であった。
「なっ!?」
中でも一番動揺しているのはリオンに変化しているグラシアン。ここまで一方的に押されていたこの男はもう倒れ戦闘不能になるしかなかったのに、なぜかはわからないが持ち直したのである。
「なぜだ。なぜここまでボロボロなのに・・・お前は立ち上がれるんだ?」
満身創痍のレオンにグラシアンが問いかける。レオンはそれに口角を上げて答える。
「さぁな」
「さぁなって・・・」
レオンの返しに逆に不気味さを感じたグラシアンは自分の頬を伝うものを感じていた。
「よくわかんないけど・・・ラウルの声が聞こえた気がした。たぶん気のせいだけどな」
気のせいではない。確かにラウルはレオンに届けようと叫んでいたのである。しかし、彼ら2人の距離はあまり離れすぎていたため聞こえるようなことはあり得ないのである。しかし、ラウルの声が・・・想いがレオンに通じたのである。
「ラウルの声か。だったら俺にも聞こえるよ。キセキの声がな!!」
グラシアンはそう言うと両手を合わせて造形魔法の体勢に入る。それに合わせてレオンも構える。
「アイスメイク・・・ドラゴンフライ!!」
「ゴッドメイク・・・・・封印の氷地獄!!」」
リオンから放たれた大量のトンボたち。その群れがレオンに直撃する寸前に彼は腕を振るいトンボたちを覆い尽くす。
『レオン選手!!無数のトンボを一瞬で凍らせました!!』
『速度はなくともあれだけ広範囲に魔法を放てれば攻撃をいくらでも防ぐことができますねカボ』
『これが彼の強み・・・といったところかね』
1日目のタックバトルでも、4日目のトリプルバトルでも相手の魔法を封じ込めてきた封印の氷地獄。しかし、グラシアンは自分の魔法が不発だったにも関わらず、全く気にした様子もなく笑っている。
「くっくっくっ。そういえばもう1つお前の弱点があったな」
「え?」
グラシアンが付け加えるようにレオンの弱点がもう1つあったと言い、シリルとソフィアは目を点にしている。
「より多く滅神魔法の魔力を使っている封印の氷地獄。この魔法は造形系統の魔法であるにも関わらず、お前は人や動物にぶつけることができない」
「「あ!!」」
シリルとソフィアはそれを聞いて気付いたように声を出す。言われてみればその通りなのである。これだけ強力な魔法で
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