暁 〜小説投稿サイト〜
がっこうぐらし!The world in confusion
chapter5
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
先程までの平穏なときは嘘かのように巡ヶ丘は荒れている。

そこら中で奴等が徘徊し生者を貪る。

俺達は細い裏路地で様子見する。

後ろには音姉が体育座りでうつむきその瞳も虚ろは眼差しであった。

そして奴等は先程より数が多い、やはり噛まれたもの達は奴等になって増えている、つまり時間が経つにつれて身動きがとれなくなっていくということだ。

今のうちに動かなければならないが宛もなく移動するのはリスクしかない…だが個人的だが目的はある…

悠里…そしてるーちゃん、若狭家のみんなの安否が気になっていた。

だが住所が全くわからない…これでは助けにもいけない…

思い出せ、何か…何が些細なことでもいい!

思考を巡らせて記憶を呼び起こしひとつだけ可能性を導き出す

雄也「あっ」

これは半年ぐらい前のこと…電話で悠里と話していた時のことだ。


…最近は園芸部の部活動が忙しくてね、帰るのが遅くなるのよね

…ふーん、なんか大変なんだな…でもやりがいがあるだろ?

部活動!そうだ!つまりまだ学校にいるかもしれない!

微かな希望にすがるしかない、俺は直ぐに行動をしようも近場で拾った鉄パイプを右手にもち、音姉の前にたつ。

雄也「音姉、此処も危ない安全な場所までいこう」

音姫「安全な場所ってそんなところどこにあるっていうの!?」

いつもの音姉は何処にもなく、既に錯乱状態だ。

雄也「此処にいても危険だ!けど巡ヶ丘中等学校なら屋上で籠城ができるはずだ」

あそこは設備がよかったはずだこんな事態でも機能するかもしれない、それに園芸部の活動も屋上だったはずだ。

音姫「どうしてそんなことわかるのよ!此処は私達の世界じゃないんだよ!」

失言だった、これでは俺は知っていると言っているものだ、俺も冷静さを欠けていたと悔やんでしまう。

雄也「あそこには…多分屋上には俺の幼馴染みがいるはずなんだ」

音姫「え?どういうこと?」

俺の知り合いがいるということに困惑を隠せない音姉、だが今は説明する時間がない。

雄也「ごめん、今は説明できない、頼む俺を信じてくれ音姉!」

俺は音姉に手を差し伸べ音姉はその手を着かんで立ちあげさせる。

雄也「急ごう、敵が増えてきてる、時間がたつと厄介だ、絶対に俺から離れるなよ」

音姫「うん、わかった」

音姉も決心ができたのか、少しだけ元の音姉に戻り、それを確認したあと裏路地から左右を確認し行けそうだったので飛び出て音姉もその後ろをついていく。

目指すのは巡ヶ丘中等学校だ

……

夕日が暮れてきて漸く巡ヶ丘中等学校の校門前に到着した。

雄也「漸くたどり着いたか」

音姫「はぁ…はぁ…はぁ…」


[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ