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ウイングマン バルーンプラス編
5 休息
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絵が不得手なことを知っていたので、少し目を伏せた。
「でも、これはダメね」
美紅の絵は自分の衣装と変わらないようなデザインだった。
絵の出来不出来はおいておいて、簡単に却下されてしまった。
「美紅ちゃん、それはダメだよ、だって私のコスチュームより大きい服になるのは無理があるじゃん」
その通りだった。
美紅自身の衣装ならいいかもしれない。しかし、桃子のコスチュームでもそうだったが、アオイの場合は完全におかしい。つじつまが合わない。

その一方で桃子のデザインは大胆ではあったが、かなり上手に描かれていた。
桃子が描いた絵は下着とヌーブラの中間のようなイラストだった。
「え? それはちょっと……」
美紅にはそのデザインの衣装を着るのはちょっとためらわれた。
しかし、アオイは違った。
そのデザインをかなり気に入った。
「いいよ! 桃子ちゃん、このデザイン、私、気に入っちゃったな」
そう言って桃子のデザイン画を手にした。
「ちょっと大胆かな、とは思ったんだけど……」
アオイに褒められて、桃子は照れ臭そうに頭を掻いた。
「これなら大事なところは隠せるし、動きやすいと思うの」
ノリノリの2人の姿を見ると、美紅には反対意見を出すことができなかった。
確かに恥ずかしい恰好ではあったが、全裸で戦うよりは全然マシだ。そのことに関しては美紅も異論はなかった。

「よし! デザインはこれで決定!!」
美紅から反対意見も出てこなかったので、アオイはそう宣言した。
そして、桃子のアイデアに強引にノリで決めたことで、美紅へのフォローも忘れなかった。
「美紅ちゃんのアイデアだったら衣装と変わらないから、同じ効力で消滅されちゃうかもしれないじゃない?」
確かにアオイの言う通り、視点を変えないとセーフティーネットにはなりえない。
「そうですね……」
渋々というわけではないが、恥ずかしながら美紅も同意した。
「じゃあ、私が借りてくるから」
そして、この日は解散となった。
散々な一日だったが、3人はこれからの戦いに新たな希望を見出すことができた。






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