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ウイングマン バルーンプラス編
5 休息
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自分たちの手に、地球の運命がかかっているのだから。

でも、問題があった。
「なんでいやらしいヤツばっかりなのよ!」
この重苦しい沈黙を破ったのはアオイだった。バッと立ち上がりそう言ったのだ。

あまりにいきなりすぎて一瞬、2人には何のことかわからなかった。
最初にピンときたのは桃子だった。
「ですよね〜、コウモリプラス、スノープラス……まったく、どれだけ恥ずかしい目に遭ったか……」
桃子も今日の戦いのことを考えていたところだっただけに、すぐに同意した。
「なんとかしないと……」
桃子の発言に美紅も強く、ゆっくりとうなずいたがその顔は真っ赤だった。
そして、小さな声で呟いた。
「今日みたいな戦いはちょっと……」
その気持ちは3人とも一緒だった。
また今日のことを思い出して桃子も立ち上がった。
「そうだ! 対抗策を考えましょう!」



桃子の提案に、アオイも美紅も大賛成だ。
今まで重かった空気に光が差し込んできた。
すぐに美紅はその提案にアイデアを出した。
「例えば、裸にされても、大事な部分を隠してくれるガードシステムが発動するとか
……」
今日の戦いは、美紅としては耐えられないくらいに恥ずかしい戦いだった。
レオタード姿を男子に見られることすら嫌だったのだ。
それが人前で全裸を晒しながら戦うことを強いられた。
誰が悪いわけではないし、地球の平和のためなのだ。恥ずかしいなんて言ってられないのかもしれない。
けれど、やはり何とかしたいという思いは強かった。
「それいい!」
アオイもそのアイデアに乗っかった。
3次元人の生活に慣れて、アオイも完全に羞恥心は3次元人とシンクロしていた。
だからこそいやらしいプラス怪人の攻撃に腹を立てていたのだ。
しかし、そのことへの対抗策を考えたことすらなかったのだ。
「そうよね! 何もせずに敵のやりたいようにさせてるなんて、まったくバカげてるわ」
アオイは相槌を打った。
「はいっ!」
美紅も立ち上がった。
「私たちにはドリムノートがあるんだから、できますよね!」
アオイも強くうなづいた。
「もちろん!」



3.
これで厄介ごとから解放されると3人は喜んだ。
しかし、美紅ははたと気づいた。
「でも、ということは広野君に書いてもらうってことですよね……」
探りながらそう呟くと、3人は顔を見合わせた。
今日の戦いのことは健太は知らない。もちろん、3人はこんな恥ずかしい目にあったなんてことを健太には知られたくなかった。
しかし、健太を通じてドリムノー?にこのガードシステムを追加してもらうには、今日の戦いを話す必要が出てくる可能性が頭をよぎった。
「どうしよう……」
不安な表情になって3人は顔を見合わせた。
それを避けたいとい
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