第7話 コミュニケーションの取り方
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いけど、ナツの攻撃、それを防御する時は注意する。魔力を集中させる。
何故なら、ナツの魔法は《滅竜》。
竜を倒すための魔法。種類としては圧倒的攻撃魔法だからだ。
でも、幾ら魔法が強くても、それを操る術者がまだまだ未熟で弱い。
それでも、幾ら弱っちくても、そのナツの攻撃を笑顔で受け止めていたあの姿には驚愕したし、戦慄した。
丁度 その時、ミラは横目でエルザを見た。多分、エルザもミラと同じだったんだろう。
その表情は強ばっており、額から汗が流れ落ちていた。
あの笑顔で、あやすような感じ。ミラの脳裏には、ギルダーツが浮かんでいた程だった。
そして、ナツ自身は、その感覚を直に感じていたんだろう。
最後には、自分で出来る全て、……全魔力を使った炎、《火竜の咆哮》それに懸けた様だ。
でも、ゼクトがそれをあっさりと打ち消して、更に攻撃の直後だと言うのに、直ぐに動いていた。……かなりのスピードで、だ。ナツの背後に回り込んで一撃。
それでナツは麻痺ってる。
正直、目を見張った。誤魔化したりはしない。冗談抜きでだ。
ゼクトは、少し戸惑っていた。
「いや……あの……」
何故なら、ミラに、先程からずっと睨まれてるから、仕方がないだろう。何か悪い事をした覚えもないから。
今までは主に大人の男。それも、目を見ただけで嫌な感じがする大人達だ。攻撃することも躊躇しないでいける。でも、このギルドの皆は何か暖かい。それが、《フェアリーテイル》と言う名前のギルドだけと言う訳じゃなくてだ。
色々とあって、誰かに睨まれるのには慣れてる、と言いたいけれど。
ゼクトは、何だか嫌だった。それにミラだから。女の子に、だからだ。
「ッ………」
だから、ゼクトは反射的に目を反らせた。ミラの目を直視出来なくなってきた。
「ん…? 何で目を逸らせてんの?」
ゼクトを見て、ミラは不思議そうにそう言っていた。どうやら、ゼクトは睨まれている、と感じていた、実感していたのだが、ミラ自身は、ゼクトの事を睨んでいると言う自覚はなかった様だ。……周囲から見たら、明らかなのだが。
「いや……、あの、な、慣れてないから……」
ゼクトは、少し慌てながらそう返す。
「ん? 何が?」
ミラは、ゼクトの返事にキョトンっとしていた。何の事か検討もつかなかったから。
「その…じっと見られてるの……は………」
ゼクトは そう言うと 言う為にミラと目を合わせていたのだが、直ぐに目を逸らせた。
――……ゼクトのそんな姿を見ると、さっきの勇猛果敢な姿は一体どこ
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