第十四話:骸骨の刈り手、禍ツ神
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いか」
目の前の敵に注意を向けながら、レンとディアベルはその場から距離を取る。
レン発案の作戦に切り替えてから数十分。戦況はなんとか有利に進めることができている。
ローテーションで交代となったレンは、エスピアツィオーネから斧剣に持ち替えた。
「全く…よくやるよ。『火事場』を利用したヒットアンドアウェイなんて。下手をすれば一撃で死ぬんだぞ?」
「一撃で死ぬのは理解しているが、敵の動きはお前が止めてくれるだろう?来るはずもない攻撃に怯えるのは愚かなことだと思うぞ」
「信頼が重い」
「無理難題ではないと思うがな」
チラリとレンを見る。表示された彼の命の残量は、消滅まで残り数ドットといった所で止まっていた。迷宮区の雑魚モンスターにでさえ一撃もらえば消え去ってしまいそうな程頼りないものだ。
「……それよりも、お前の盾の耐久値は平気なのか?」
「来る前にフルメンテしてもらったから問題はないさ。問題があるとしたら、精神的なものだろうね」
レンにより即興で提案されたのは、レン、ディアベル、ヒースクリフに多大な重圧と責任が伸し掛るものだった。
まず、当初は役割ごとに三部隊に分けていたのを二つに大別した。一つは、ヒースクリフ、キリト、アスナ、エギルが率いる防御部隊。残るは、レン、ディアベル、クラインが率いる攻撃部隊。
防御部隊の要となるのはヒースクリフ。彼が一人で左鎌を抑え、残る右鎌はキリトとアスナの二人がかりで抑え込む。残るエギル達が側面からの攻撃。但し、ソードスキルは用いず、常に回避を意識。
攻撃部隊の要となるのはディアベルとレン。ボスのHPが半分を切った辺りからとるようになった突進アクションをディアベルが単独で防ぎきり、隙ができ次第、自身のHPが最大値から減れば減るほどステータスがアップするスキル『火事場』によって威力を上げたレンのソードスキルによりダウンを取り、そして残る攻撃部隊でソードスキルの乱舞。
各個人の技量に頼ってしまっているお世辞にもいい作戦とは言えないモノだが、対策が分からず次々と葬られていた序盤よりも格段にマシだ。
「?????そろそろ来るぞ」
「ああ。任せてくれ」
満足に自慢の鎌を振るえない事に業を煮やしたのか、百足が空間が軋む程の大音響を上げる。
作戦通り、深追いはせず周りに張り付いていたプレイヤー達が四方に散る。
「……なんだありゃ。めちゃくちゃ怖ぇ」
「口調が昔に戻っているよ……それは置いといて。さっきとは迫力が段違いだ」
防御部隊のプレイヤーはフロアのすみに移動を完了し、攻撃部隊はレンとディアベルの背後に待機している。
必然的に、レンとディアベルの二人でスカル・リーパーと正面から対峙することになる。
「
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