第12話トラウマという名の恐怖
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はしなかった。
「「一人になっても独りにはなるな」、こう言ったのはどこの誰だっけ?」
「あ、お前・・・」
オレが目を開いたら、オレとPoHの間に一人の男がいた。線が細く女のように見える童顔で、オレと同い年くらいの少年、真っ黒なコートに盾を装備しない片手剣の剣士。そう、この世界で出会ったオレの友達ーーー
「キリト?お前、なんでここに・・・」
「お前を着けてたんだ、お前の妹に頼まれてな」
「は!?」
「お前が一人でどこか行こうとしてると、決まって悲しそうな顔をするから心配だったみたいだぞ?」
未来の奴、オレが墓のこと教えてなかったから単独行動するオレを心配してたのか。オレを尾行しようとしてもオレの策敵スキルが高いから自分じゃすぐにバレることを見越してキリトに尾行させてた訳か。
「とりあえず・・・帰ってもらうぞ?PoH」
「・・・フン、まあいいか。また次の機会に・・・お友達に会わせてやるよ」
PoHはそう言い捨てこの場から去って行った。
「ゴメン、助けてくれてありがとな」
「謝るなら妹に謝ってやれ・・・あいつの心の拠り所はお前だけなんだから」
心の拠り所、か。あいつとオレは血の繋がりはないけど、ずっと一緒にすごした兄妹だ。偶然とはいえオレの友達とオレを追ってSAOに囚われて、オレと再会して、みんな殺されて、あいつにはーーー
「確かに・・・オレしか残ってないんだな」
「早く戻ってやれよ、もしかしたらずっとフレンドリスト見て心配してると思うぞ。知ったようなこと言ってるかもしれないけど・・・俺も妹いる兄貴だからさ、よく分かる」
フレンドリスト見てーーーか、あいつなら多分ずっとその状態だな。早く戻らなきゃな。というか、キリトも妹いるのか。あいつの童顔見てると、もしかしなくてもチビの頃は姉妹と間違われてそうだな。想像しただけで少し吹いてしまった。
「?どうした?」
「いや?なんでもない」
笑ったオレを見てキリトがこっちを見てきた。適当にはぐらかしとくか。そういえばーーー震えが消えた。
「キリト・・・ありがとな、マジで」
「ああ、それより、明日のこと・・・」
「ああ、ヨルコさんって人のとこに行くんだろ?確か57層だったよな、ちゃんと行くよ。・・・もう大丈夫だ」
オレはキリトに礼を言って、明日に備えてーーー我が妹の待つ、花畑の家に帰るために転移結晶でワープした。そのあと妹に怒られてメチャクチャ謝ったのは言うまでもなかったーーー
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