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ソードアート・オンライン 〜黒の剣士と神速の剣士〜
SAO:アインクラッド
第29話 絶体絶命
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ィールは地面に突き刺さった大剣をゆっくりと抜くと、逃げようとむなしくもがくもう1人の団員の方に向かって奇妙な足取りで近付くと剣を振り上げ、躊躇無く振り下ろした。
クラディールは団員の悲鳴に耳も貸さず何度も剣を振り下ろす。
4撃目で団員のHPバーが消滅し無数の砕片となって飛び散った。
クラディールは爆散するオブジェクトの破片の真っ只中、恍惚の表情で体を痙攣させる。
クラディールは満足したのかキリトに視線を向けると右手の大剣を地面に引きずりながらゆっくりと歩み寄る。
「よォ」
這いつくばるキリトの傍にしゃがみ込むとささやくような声で言う。
「おめぇみてぇなガキのためによぉ、関係ねぇ奴を2人も殺しちまったよ」
「その割にはずいぶんと嬉しそうだったじゃないか……なぜお前みたいな奴がKoBに入った。犯罪者ギルドのほうがよっぽどお似合いだぜ」
「へぇ、おめぇおもしれー事言うなぁ。犯罪者ギルドが似合うとかなんとか」
「事実だろう」
「褒めてるんだぜぇ?いい眼してるってよ」
クラディールは喉の奥から甲高い笑いを漏らしながら左のガントレットを除装した。
「!!」
キリトはクラディールの左腕にあるタトゥーを見て激しく喘いだ。
「そのエンブレムは……
笑う棺桶
(
ラフィン・コフィン
)
の……」
クラディールの左腕にはラフコフのエンブレムである、漆黒の棺桶に蓋がにやにやと笑う両眼と口が描かれたタトゥーがあった。
「これは復讐なのか?……お前はラフコフの生き残りだったのか?」
掠れた声で訊くキリトにクラディールは吐き捨てるように答えた。
「ハッ、違げーよ。そんなだせぇことすっかよ。俺がラフコフに入れてもらったのはつい最近だぜ。ま、精神的にだけどな。この麻痺テクもそこ時教わったんだぜ……、と、やべぇやべぇ」
クラディールは機械じみた動作で立ち上がると音を立てて大剣を握りなおした。
「おしゃべりもこの辺にしねぇと毒が切れちまうからな。そろそろ仕上げと行くかァ。デュエルん時から毎晩夢に見てたぜ……この瞬間をな……」
クラディールは爪先立ちになって大きく剣を振りかざすと剣先をキリトの右腕に突き立て、そのまま二度、三度こじるように回転させる。
「……ッ!」
不快な感覚がキリトの全身を駆け巡る。
剣が腕を抉るたび、キリトのHPが僅かだが確実な勢いで減っていく。
クラディールは一度剣を抜くと今度は左足に突き下ろした。
「どうよ……どうなんだよ……。もうすぐ死ぬってどんな感じだよ……。教えてくれよ……なぁ……」
クラディールはささやくような声で言いながらじっとキリトの顔を見つめる。
「おいおい、なんとか言ってくれよぉ。ホントに死んじまうぞォ?」
クラ
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