ターン39 鉄砲水と灼熱の傭兵
[4/16]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
アを勢いよく開いたのだ。
「悪い悪い、すっかり迷っちまって!」
突然やって来た青髪の青年を見て、座っていた十代がいきなりあっと叫んで立ち上がる。
「おーい、何やってるんだよー!」
「あれ、十代の知り合い?」
「ついさっき会ったんだ。早く座れよ、今ヨハンってやつを探して……」
「あー、十代君。彼がヨハン・アンデルセンですよ?」
鮫島校長が大声で叫ぶ十代の言葉を遮ると、信じられないといった風に目を瞬かせる十代。一体どんな出会い方をしたんだろう、この2人は。とりあえず親友がこれ以上悪目立ちするのも忍びないので、服の裾を引っ張って強引に着席させておいた。
「お前、新入生じゃなかったのか?」
「いやー、騙すつもりはなかったけどつい言いそびれちまって。今校長が言ってくれた通り俺がヨハン・アンデルセンだ、改めてよろしくな、十代」
「あ、ああ……」
「どうして俺たちと同じクルーザーで来なかったんだ?せっかくの素晴らしいボヤージュだったのに。まあいいさ、これからよろしくなマイフレンド」
まだ驚き冷めやらぬといった調子の十代の代わりにということなのか、壇上からジムが手を伸ばす。その手を掴んでよじ登ったヨハンが、そのままがっちりとジムと握手した。
ちょっとごたごたもあったけど、とにかくこれで4人の留学生が全員そろった……と思ったら、その後ろからさらに見たことのない大男が登場した。険しく濃い顔に大きなリーゼント、そして服を着ても全然隠しきれていない明らかに堅気の人間とは思えないほどの筋肉というとにかく怪しいおっさんである。そのおっさんがつかつかと前に出て鮫島校長に一礼すると、校長も頷き返して話し出す。
「さて、ここでもう1人紹介したい人がいます。彼はこのデュエルアカデミアに臨時講師として招き入れた、プロフェッサー・コブラです」
「ペペロンチーノ!?」
「なんでアール!?」
鮎川先生からの情報にもなかったこのプロフェッサー・コブラ臨時講師なる怪しい人。鮎川先生に黙っておく理由もないはずだし、今のクロノス先生とナポレオン教頭の反応と併せて考えても、どうやらこの人の存在は本当に校長1人の中だけで決められていたことらしい。
マイクを受け取った。そして今度は僕ら生徒側に向き直り、低く威圧感たっぷりの声で話し出す。
「デュエルアカデミア諸君、私がプロフェッサー・コブラだ。本来ならば長々とした挨拶をするところだろうが、私はそういったものを好まないし、君たちもそれから得るものはないだろう。実戦あるのみ、それが私の信念だ。そこで早速だが、我々転入組と君たち在校生側から1人ずつ代表者を出しての模擬試合を行うことを提案する。いかがですかな、鮫島校長?」
ふむ。確かに僕も長話は好きだけど長い演説や挨拶は退屈なだ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ