ターン39 鉄砲水と灼熱の傭兵
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取っておくよ。バトル、デビルで炎帝近衛兵に攻撃!」
銀色の紋章が頭に輝くデビルが、火山弾を勢いよく打ち出して真っすぐ赤い鱗に覆われた竜人のようなモンスターを狙う。だがその灼熱の攻撃から一切目を逸らすことなく、オブライエンが更なる伏せカードを発動させた。
「だが、すでに一度かかった手にそう簡単にかかりはしない。その寄生が俺の計算のうちだとしたら、どうする?速攻魔法、突進を発動!」
「モンスターの攻撃力を700ポイントアップさせるカード?そんなことしたところで、ダメージを減らす役にしか……」
「俺はこの効果を、ヴォルカニック・デビルに対して発動させる!」
唖然として見守る中、デビルの筋肉が突然盛り上がる。より強大な熱量を受け一回りも二回りも体が大きくなり、その分だけ火山弾のサイズと威力も跳ね上がった。
ヴォルカニック・デビル 攻3000→3700→炎帝近衛兵 攻1700(破壊)
オブライエン LP2600→600
「なんでわざわざ、自分のダメージを跳ね上げるような真似を……」
「教えてやろう、墓地からヴォルカニック・カウンターの効果を発動!このカードと他の炎属性モンスターが墓地に存在して俺が戦闘ダメージを受けた時、このカードを除外することで俺の受けた戦闘ダメージと同じ数値のダメージを相手に与える!」
「嘘でしょ!?ぐわっ!?」
突如半透明になって現れた炎の獣が飛びついてきて、その牙でしたたかに僕に噛みつく。まさに肉を切らせて骨を断つ、なんてとんでもない戦法なんだ。これだけのデュエルの腕があれば、そりゃあ主席にでもなんでもなれるだろう。
清明 LP2500→500
「だけど、まだまだ……!僕は、これでターンエンド!」
オブライエン LP600 手札:0
モンスター:なし
魔法・罠:フレイム・ウォール
ブレイズ・キャノン―トライデント
清明 LP500 手札:0
モンスター:ヴォルカニック・デビル(攻・イーグル)
グレイドル・スライム(守)
グレイドル・アリゲーター(守)
魔法・罠:グレイドル・イーグル(デビル)
オブライエンの場にはまだブレイズ・キャノン・トライデントがあり、僕の場には3体のモンスターがいる。お互いにハンドレス状態の今、次のオブライエンのターンで炎族モンスターを引かれない限り僕の負けはない。これは単純な運、リアルラックの勝負だ。
だがオブライエンは表情1つ変えることなく、無造作にも見える動きでカードを引いた。
「残念だが、このデュエルはもう終わっている。確かに運の勝負にもつれ込んだとしたら、俺の今引いたカードは2枚目のマガジンでお前の勝ちだ」
「どういう意味?」
どうも言い方が引っ掛かる。する
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