4部分:第四章
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しては非常によくある理由であった。簡単に言うとキャラクターへの憧れである。
「それではじめていみたら楽しいし皆が注目してくれるし」
「趣味になったんだ」
「今じゃ。何十着も持ってるわ」
こうも答えてきた。
「学校とは違って。とても楽しくて」
「学校とはねえ」
「やっぱり驚いたわよね」
今度は彼女の方から言ってきた。
「私がこんな格好してこんな場所にいるなんて」
「まあね」
その言葉は否定しなかった。彼も嘘をつくつもりはなかった。
「まさかと思ったよ。サイトを見た時には引っ掛かったけれどね」
「やっぱり。そうよね」
彼女もネットのことは知っている。だがまさか見つかるとは思っていなかったのだ。
「そこにも映っていたの」
「奇麗に映っていたよ」
由比の顔を見て微笑んでみせる。だが彼女は俯いたままであった。
「そこでわかるなんて」
「わかったのが嫌なの?」
「ええ。だってこれは」
由比は俯いたまま彼に話すのだった。
「秘密の趣味だから」
「そう、秘密だったんだ」
「学校ではそんなの絶対に言わなかったわ」
こうも言う。その言葉には真剣な響きがあった。その響きは啓太郎にも伝わった。
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