第四幕その四
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「四十八色の色鉛筆セットもありますよ」
「恵梨香が持ってるのね」
「はい、同じ系列の色でもです」
それこそというのです。
「色々あったりします」
「一括りにしたりしても」
「日本ではそうしたこともあるんです」
「そうしたことも日本なのね」
「色をまとめたり分けたり」
「面白い国ね」
こうしたことをお話するのでした、そしてです。
二人で果物を積んでです、一仕事してから。
恵梨香は朝御飯の場に出ましたがそこで色のことをお話するとです、ジョージが頷いてから言いました。
「そう、日本人の色の表現って難しいよ」
「そんなに?」
「本当に青って言っても緑だったりするし」
それにというのです。
「青でも群青とか紺とか空色とかマリンブルーがあって」
「空色がスカイブルーでね」
カルロスも言います。
「どんな色かって思ったりもするよ」
「そうなのね」
「僕達からしてみればね」
「黄色にしても」
神宝も言います。
「檸檬色だったり緑と混ざった黄緑、それに蜜柑色とか」
「蜜柑色はオレンジじゃ」
「黄色が勝ってるんじゃ」
「流石に黒や白は一つだけれど」
最後にナターシャが言います。
「青、赤、緑、黄色。オレンジ、ピンク、紫はそれぞれ色々な色があるわね」
「日本は」
「私驚いたわ」
それこそというのです。
「貴女の色鉛筆セット見て」
「四十八色の」
「絵の具も二十五色の持ってるわね」
「ええ」
「それがね」
それこそというのです。
「そんなに色があるのかって」
「ロシアとかにはないの」
「ないと思うわ」
「アメリカでもないんじゃ」
「中国でもちょっと」
「ブラジルでも見ていないよ」
男の子三人も言います。
「恵梨香が持ってる色鉛筆セットや絵の具セットは」
「よくこんなのあるなって驚いたよ」
「二十四色でも凄いのにね」
「それぞれの色を細かくしかも奇麗に分けてるのは」
ナターシャは皆の意見をまとめて恵梨香に言いました。
「日本だけだと思うわ」
「そうなの」
「貴女の家に行ったらクレヨンのセットもあったけれど」
「それもっていうのね」
「そちらも三十六色あったわね」
「ええ」
「それもね」
そのクレヨンセットもというのです。
「ちょっとないわね」
「他の国には」
「日本人って色々な色を表現していると思うわ」
ナターシャは恵梨香に確かな声で言いました。
「本当にね」
「うん、細かい表現だね」
「繊細って言うべきだね」
「それが色にも出てるね」
「私もそう思うわ」
トロットも恵梨香に言いました、朝御飯を食べながら。
「恵梨香の持っている色鉛筆のお話を聞いてね」
「トロットさんもですか」
「言われてみればエメラルドの
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