3部分:第三章
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思ったのである。
しかしだ。それでも引っ掛かるものを感じ続けていた。それが気になるのだった。
「もっといつも見ているかな」
次に思ったのはこれであった。
「だとしたら誰なんだろう」
誰なのか考えるが学校には彼の知っている女の子でコスプレをやっていそうな娘はいない。それに見ればこのユイという娘はメイクをしている。だから余計にわかりにくかったのだ。
「まあいいや」
いい加減わからなくなってきたので考えるのを止めた。
「考えてもわかりそうにないし。とりあえず会場に行ってみるか」
こう思ったところで結論にしてこの日も寝るのだった。そして休みになってコスプレ会場に行く。同人誌を少し漁った後で女の子達のいる方に向かった。もうそこには女の子達が集まっていた。
「さて、と」
彼はまずはあちこちにいるアニメやゲームのキャラクターの服を着た女の子達を見回す。スタイルのいい娘もいれば奇麗な娘もいる。目の保養としては最高であった。
その中には彼もよく知っている娘もいた。しかし今は彼女達を真面目に見ずにあの女の子を探すのであった。そのユイという娘をだ。
「何処かな」
「あっ、今日はそのキャラなんだ」
「ユイちゃん似合ってるよ」
左手の方からこう声が聞こえてきた。
「あっちか」
その声を聞いてそのユイという女の子を探した。暫く探していると人だかりを見た。その中央に女の子がいるのが見えてもいた。
「彼女かな」
その女の子を見て思った。見れば髪までウィッグで決めている。
「可愛いじゃない」
「可愛いっていうか奇麗だね」
彼女の周りにいる男達が笑顔でこう声をかけているのがまた聞こえてきた。
「金髪がね」
「そうそう」
見ればある有名なRPGの五番目の作品のヒロインである。金髪で後ろはおさげの髪である。緑の服にスカートの出で立ちで有名である。
「スタイルも相変わらずだし」
「有り難う」
「あれっ!?」
啓太郎は今の声を聞いて違和感を感じた。それはここで聞くとはとても思えない声であった。
「まさか」
「最初はどうしようかと思ったのよ」
話しているのはその女の子だった。にこにこと笑っているのもわかる。
「それでもやってみたら皆がいいって言ってくれるから嬉しいわ」
「あれっ、声は同じだけれど」
別人かと思った。あの娘はこんなに笑った声は出さないからだ。それをいぶかしみながらその女の子のところに入る。すると。
「えっ!?」
その女の子が彼の姿を見ていきなり驚きの声をあげたのだった。彼の顔を見て目を丸くさせている。明らかに驚いた顔であった。
「木戸君、どうしてここに」
「俺を知ってるってことはやっぱり」
誰なのかわかった。そういえばそのコスプレネームは。
「由比ちゃん・・・・・・いや高見
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