暁 〜小説投稿サイト〜
101番目の舶ィ語
第十八話。終わる日常
[22/23]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
しないと。力を手に入れたからって、一人で無茶はしないと。私やキリカさん、音央さん、鳴央さんが心配するような事は極力しないようにする、と」

「ああ______約束するよ」

「指切りです。嘘付いたらナイフ千本______串刺ーす。指切った♪」

「針千本じゃないのかよ??」

「サウザンドナイフ。カッコイイでしょう?」

「……まあ、確かに」

ちょっと男心を刺激する言葉だが。
実際はナイフ千本を背中に突き刺すだけだろう。
俺の背中に、な。


『ふふっ、じゃあ私は先に休ませて貰うね』

「ああ、おやすみキリカ」

「ん? キリカちゃんは先に寝るのね。だったらあたしたちもそろそろ帰りましょう」

「そうですね、会長さんも起きてしまいますし」

「ええ、早くベッドに入って寝るとしましょう」

音央と鳴央ちゃん、一之江がそう呟き。

「これにて一件落着……と。それじゃ、俺も帰るか。
妹達も心配するしな」

そんな言葉をした。
その時だった。


「その心配は必要ありませんよ、兄さん」

「全部見てたよ、お兄ちゃん」

聞こえてくるはずのない人物の声が聞こえてきて、一気に血の気が引くのが解った。
『いつから?』見られていたんだ、という恐怖があったが。

「一部始終は見させていただきました」

「私の能力。『無限隙間空間(インフィニティ・スリット・ゾーン)』ならどんな空間でも入れるんだよ? お兄ちゃん」

声の主達は上の方から聞こえてきて。
見上げてみると、そこは三階建てのマンションで。
そこの屋上に、見覚えのあるシルエットがあった。
一つは、馴染み深い従姉妹のもの。
もう一つは、血が半分繋がった妹のもの。
そして、もう一つは______。

「見事な戦いぶりだったわね、流石は私のライバルよ、メリーズドール!」

昨日、学校で交戦した真紅のマントに身を包んだ、金髪ドリルの少女。

スナオ・ミレニアム。

今は……『夜霞のロッソ・パルデモントゥム』の格好をしているということは。

いや、まさか。そんな……。


「スナオさん、かなめさん、行きますよ」

「はいな、マスター」

「うん。いっちゃおー」

スナオ達に命令した理亜はマンションの屋上から飛び降りて。

「つっっ??」

慌てて落下地点に行きそうになった俺を一之江は止めた。

「何を……」

「忘れたのですか、あの『赤マント』が仕える『主人公』は」

一之江の顔には緊張と……汗が流れる。
次の瞬間、スナオちゃんの赤マントが大きく広がると、飛び降りた理亜達を包み込んで。
スタッ。スナオちゃんが近くのフェンスに着地したのと同時に。
その赤いマン
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ