第十八話。終わる日常
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しないと。力を手に入れたからって、一人で無茶はしないと。私やキリカさん、音央さん、鳴央さんが心配するような事は極力しないようにする、と」
「ああ______約束するよ」
「指切りです。嘘付いたらナイフ千本______串刺ーす。指切った♪」
「針千本じゃないのかよ??」
「サウザンドナイフ。カッコイイでしょう?」
「……まあ、確かに」
ちょっと男心を刺激する言葉だが。
実際はナイフ千本を背中に突き刺すだけだろう。
俺の背中に、な。
『ふふっ、じゃあ私は先に休ませて貰うね』
「ああ、おやすみキリカ」
「ん? キリカちゃんは先に寝るのね。だったらあたしたちもそろそろ帰りましょう」
「そうですね、会長さんも起きてしまいますし」
「ええ、早くベッドに入って寝るとしましょう」
音央と鳴央ちゃん、一之江がそう呟き。
「これにて一件落着……と。それじゃ、俺も帰るか。
妹達も心配するしな」
そんな言葉をした。
その時だった。
「その心配は必要ありませんよ、兄さん」
「全部見てたよ、お兄ちゃん」
聞こえてくるはずのない人物の声が聞こえてきて、一気に血の気が引くのが解った。
『いつから?』見られていたんだ、という恐怖があったが。
「一部始終は見させていただきました」
「私の能力。『無限隙間空間』ならどんな空間でも入れるんだよ? お兄ちゃん」
声の主達は上の方から聞こえてきて。
見上げてみると、そこは三階建てのマンションで。
そこの屋上に、見覚えのあるシルエットがあった。
一つは、馴染み深い従姉妹のもの。
もう一つは、血が半分繋がった妹のもの。
そして、もう一つは______。
「見事な戦いぶりだったわね、流石は私のライバルよ、メリーズドール!」
昨日、学校で交戦した真紅のマントに身を包んだ、金髪ドリルの少女。
スナオ・ミレニアム。
今は……『夜霞のロッソ・パルデモントゥム』の格好をしているということは。
いや、まさか。そんな……。
「スナオさん、かなめさん、行きますよ」
「はいな、マスター」
「うん。いっちゃおー」
スナオ達に命令した理亜はマンションの屋上から飛び降りて。
「つっっ??」
慌てて落下地点に行きそうになった俺を一之江は止めた。
「何を……」
「忘れたのですか、あの『赤マント』が仕える『主人公』は」
一之江の顔には緊張と……汗が流れる。
次の瞬間、スナオちゃんの赤マントが大きく広がると、飛び降りた理亜達を包み込んで。
スタッ。スナオちゃんが近くのフェンスに着地したのと同時に。
その赤いマン
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