第十八話。終わる日常
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はそんな氷澄の背を確実に追い詰める、そういった存在。
スクラマサクスではなく、鎌を持っていたら間違いなく死神とかと間違われるような、そんな存在だ。
狙った相手に思考をする時間すら与えずに追い詰め、そして______決着をつける!
それが今の俺の役目だ。
「ライン!」
「なんじゃの?? いて、いててっ!」
ラインはラインで、ずっと走って逃げ続けていた。
背中に一之江が刃物をツンツンと突き刺している。
「俺がコイツらの姿を捉える。お前は無差別に仕掛けろ!」
「ふむ。危険性も高いが、やるしかないようじゃな!」
氷澄とラインのやり取りで解った。
来るぞ!
『厄災の眼』と『音速境界』の合わせ技が!
氷澄の『見た』対象に厄災を集めてラインの無差別攻撃を対象指定に出来る、という無茶苦茶な能力が。
確かに……俺と一之江の姿を既に見ているアイツなら可能だろう。
だが……それだけならばまだ大丈夫だ!
と、思っていると。
「キンゾー! お主も来い!」
「ケッ、仕方ねえな……」
ラインの呼びかけにキンゾーも参加の意思表明をし出した。
空気読めよ、キンゾーさん??
さすがは不運に定評のある俺だ。無理ゲー仕様の強制イベントに参加させられるとは。
おいおい、勘弁してくれよ。
こちとらただの高校生なんだからさ。
強制イベントなんか願い下げだ!
だが俺の願い虚しく……キンゾーはなぜだかやる気に満ち溢れている。
マズイぞ。来るぞ!
ラインだけではなく、キンゾーの『流星』を加えた超音速の合わせ技が!
『モンジ君、どうするの?』
右手の甲が熱くなり、キリカの声が聞こえた。
俺は______少しだけ考えた後。
「なんとなく、やりたいことがある。……一之江! こっちに来てくれ!」
ラインを追っていた一之江を呼んだ。
「む……」
俺の意図を読んだのか、それとも普通に従ってくれたのか。
それは解らないが一之江はラインの背中を突き刺すのを止めて、俺の背に一瞬で戻ってきて開口一番に、尋ねてきた。
「で、あの技以上のものが来るわけですが、それをどうするんですか?」
「撃ち破ろうと思う」
「勝算は?」
「君の能力を使うんだ。勝てないわけない……だろ?」
「はい、素晴らしい勝算です」
そんな会話を交わした後、氷澄達を見た。
「なんと、あやつら立ち向かうつもりのようじゃぞ」
「フンッ、俺達の攻撃を打ち破れるものか」
「氷澄……それは打ち破れられるフラグじゃぞ」
「うっ……じゃあ、なんて言えばいいんだよ?」
「撃ち破られるかもしれんが、愛と友情で勝ってみせる、とかじゃ
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