暁 〜小説投稿サイト〜
101番目の舶ィ語
第十八話。終わる日常
[17/23]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
はそんな氷澄の背を確実に追い詰める、そういった存在。
スクラマサクスではなく、鎌を持っていたら間違いなく死神とかと間違われるような、そんな存在だ。
狙った相手に思考をする時間すら与えずに追い詰め、そして______決着をつける!
それが今の俺の役目だ。

「ライン!」

「なんじゃの?? いて、いててっ!」

ラインはラインで、ずっと走って逃げ続けていた。
背中に一之江が刃物をツンツンと突き刺している。

「俺がコイツらの姿を捉える。お前は無差別に仕掛けろ!」

「ふむ。危険性も高いが、やるしかないようじゃな!」

氷澄とラインのやり取りで解った。
来るぞ!
『厄災の眼(イーヴルアイ)』と『音速境界(ライン・ザ・マッハ)』の合わせ技が!
氷澄の『見た』対象に厄災を集めてラインの無差別攻撃を対象指定に出来る、という無茶苦茶な能力が。
確かに……俺と一之江の姿を既に見ているアイツなら可能だろう。
だが……それだけならばまだ大丈夫だ!
と、思っていると。

「キンゾー! お主も来い!」

「ケッ、仕方ねえな……」

ラインの呼びかけにキンゾーも参加の意思表明をし出した。
空気読めよ、キンゾーさん??
さすがは不運に定評のある俺だ。無理ゲー仕様の強制イベントに参加させられるとは。
おいおい、勘弁してくれよ。
こちとらただの高校生なんだからさ。
強制イベントなんか願い下げだ!
だが俺の願い虚しく……キンゾーはなぜだかやる気に満ち溢れている。
マズイぞ。来るぞ!
ラインだけではなく、キンゾーの『流星(メテオ)』を加えた超音速の合わせ技が!

『モンジ君、どうするの?』

右手の甲が熱くなり、キリカの声が聞こえた。
俺は______少しだけ考えた後。

「なんとなく、やりたいことがある。……一之江! こっちに来てくれ!」

ラインを追っていた一之江を呼んだ。

「む……」

俺の意図を読んだのか、それとも普通に従ってくれたのか。
それは解らないが一之江はラインの背中を突き刺すのを止めて、俺の背に一瞬で戻ってきて開口一番に、尋ねてきた。

「で、あの技以上のものが来るわけですが、それをどうするんですか?」

「撃ち破ろうと思う」

「勝算は?」

「君の能力を使うんだ。勝てないわけない……だろ?」

「はい、素晴らしい勝算です」

そんな会話を交わした後、氷澄達を見た。

「なんと、あやつら立ち向かうつもりのようじゃぞ」

「フンッ、俺達の攻撃を打ち破れるものか」

「氷澄……それは打ち破れられるフラグじゃぞ」

「うっ……じゃあ、なんて言えばいいんだよ?」

「撃ち破られるかもしれんが、愛と友情で勝ってみせる、とかじゃ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ