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SAO二次:コラボ―Non-standard arm's(規格外の武器達)―
prologue:Unexpected weapon(予想外なる武器)―――episode3
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『御約束など知った事か』
 そう言いたげなタイミングで、二人が言い切る前に乱射しだした。
 ……考えるまでもなく、肩の筒は『ガトリングガン』だったのだ。御馴染な音を上げ回転しながら、銃口を光らせ火を吹いているのだから、証拠などそれこそ探すまでもない。


「おととととっ!」
「わわわー……」


 “コンクリート”という名の水面を“弾丸”という名の魚が跳ねまわり、当たりそうな弾丸を刀で弾き、斧で防いで命中を阻止しながら、何とか二人とも射線から離脱する。

 次に彼等が行ったのは、狙いを定めさせない為に『弧』を描いて走る事。
 直線的に走ったらどうなるかなど、説明するまでもないからだ。

 リュウはそのスピードで撹乱し続け、アマリは己が出せる最大速度を無難に維持し、数撃ちゃ当たるで乱射されれば足元に潜り込んで躱し続ける。
 

「あぶっ……あぶねぇッ………!」


 口調は狼狽し、動作のキレも落ちてはいる。
 動きにも影響が出ているか、いきなり急カーブを描き、時に緩やかに曲がる合理的な行動の中へ、明らかにギャンブル要素の絡む回避方法まで行いながら、宙を乱れ飛ぶ弾丸を回避していた。

 ……が、眼光そのものは死んでは居ない。
 時折視線をずらす事で、お互いに何かを狙っているのが窺える。

 と―――


“ギ……キュウゥゥゥン……”
「「!」」

 永遠に続くと思われた殺意の雨が、情けない音と共にほんの数瞬だけ、灰色の煙を上げて止まる。


「今だ!」
「はいー」


 乱れ撃ちが停止するや否や、二人は元来た通路目掛けて猛ダッシュ。
 細い道に逃げ込んだ二人を迷わず追ってくるパワードスーツ型ロボは、しかし体幅が広すぎつっかえ一歩も前へ出れなくなっている。

 そんな見方ではコミカルな所作に一秒たりとも眼を向けず、道を記憶していたリュウを先頭にアマリが続き、テロリストの隠れ家を抜け出すべく逃げ続けた。

 途中途中で行きにスルーした巡回兵と鉢合うものの、時に路傍の石の如く真っ向から無視を決め込み、時に障害物競争の要領なのか蹴って殴って飛び越えていく。
 カーブを曲がり損ねれば、床に手を付き多少滑りながらも、壁面へ脚を付け思い切りけり出す。
 果ては壁に態と脚からぶつかり、本来定めた進行方向へ跳躍……パルクールでもやってるのかとツッコミの入りそうなアクロバットまでこなす。


 青き疾風の如く、重き暴風の如く―――――いっそやり過ぎなまでに、ドタバタ逃走すること約数分弱。



「どらぁぁーーーっ!」
「うっひゃぁーーーっ」


 どんな出力でカタパルトを使ったのかと見紛うほど、迫力とスピードを持ってして二人は飛び出した。

 その余りの速度に、勢い
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